カイリー・アービング、キャブスからの離脱を希望?
FAが一段落して、サマーリーグも終わり、今夏も本格的なオフシーズンに突入する中、イースト王者のクリーブランド・キャバリアーズ周辺から衝撃の噂が飛び出した。オールスターのカイリー・アービングがチームを離脱したがっているというのだ。キャブスの内部事情に詳しいESPNのBrian Windhorst記者が伝えている。
Windhorst記者が関係者から得たという情報によると、アービングは自身がもっと中心的な役割を担える状況でプレイすることを望んでいるようで、先週キャブスオーナーのダン・ギルバードにトレード放出の話を持ち掛けた模様。この噂について、アービングのエージェントは肯定も否定もしていないが、アービングの今後に関してキャブスのフロントとミーティングを開いたことを明かしている。アービングは数日前の『SI』誌の取材で、「特異な状況にいる」とキャブスのオフシーズンについて語っていた。
6月にGMのデイビッド・グリフィンと決別したキャブスは、まだ後任を見つけられておらず、チーム人事のまとめ役がいない状況だ。報道によれば、アービングは2016年にリーグ制覇した直後にもトレードのリクエストを考えたことがあるらしく、最近になって話を聞いたレブロン・ジェイムスは失望しているという。
昨季のアービングは72試合でキャリアベストの25.2得点、5.8アシスト、3P成功率40.1%を平均。ショットクリエイトの能力やボールハンドリング、リムでのフィニッシュ力は世界トップクラスで、さらに正念場でビッグ・ショットを決められるクラッチプレイヤーでもあるが、チームの第1オプションとしての実績はまだそれほど残せておらず、昨季キャブスはアービングがリードした574分間(レブロンが欠場もしくはベンチに下がった時間帯)の合計得失点差でマイナス90点を記録している。
▼アービング、2016-17ハイライト
アービングが希望する移籍先として報じられているのは、サンアントニオ・スパーズ、ニューヨーク・ニックス、マイアミ・ヒート、ミネソタ・ティンバーウルブズの4チーム。ジミー・バトラーがトレード放出される前は、シカゴ・ブルズも候補に挙がっていたという。ただアービングは、カーメロ・アンソニーのように「トレード拒否権」といった交渉の際のレバレッジを持たないため、仮にトレードが実現したとしても、希望するチームに移籍できるとは限らない。
キャブスの選択肢は3つ: 10年前にコービー・ブライアントがトレードを要求した時のレイカーズのように動かず関係を立て直すか。放出して若手タレントやドラフト指名権など将来のアセットを獲得するか。もしくはリーグ制覇を狙うための即戦力となるベテランスターを手に入れるか。いずれにせよ、アービングの契約はあと2年保証されているので(2019-20がプレイヤーオプション)、キャブスはじっくりと考えればいい。
なお報道によれば、ジミー・バトラーとカール・アンソニー・タウンズが、アービングと共にプレイしたいという意向をウルブズのフロントに伝えるなど、トレード実現に向けて動いているとのこと。またニックスも、カーメロ・アンソニーと複数のドラフト1巡目指名権をオファーする準備があるなど、アービング獲得に強い関心を示しているとされている(クリスタプス・ポルジンギスを手放す気はとりあえずないらしい)。
一体どうなることやら…。
Image by Keith Allison
参考記事:「ESPN」