レイカーズがデニス・シュルーダーを1年ミニマム契約で獲得
ロサンゼルス・レイカーズのロブ・ペリンカGMは現地9月16日、FAだったガードのデニス・シュルーダーと契約を結んだことを正式に発表した。
球団から契約内容については明かされていないが、現地メディアによると、1年264万ドルのベテランミニマム。レイカーズのペリンカGMは契約成立の声明の中で、「デニス・シュルーダーを再びチームに迎えることができて大変うれしく思う。ガード陣として、我々のコアにデプスとオンボール・ディフェンスの強化をもたらしてくれるはずだ」と歓迎の意を表している。
もともとレイカーズは、バブルで優勝を成し遂げた直後の2020年オフシーズンに、その年のドラフト1巡目指名権(28位)とベテランのダニー・グリーンを放出して、オクラホマシティ・サンダーからシュルーダーを獲得。ESPNによると、レイカーズは2020-21シーズン中に4年/8400万ドルという大型の延長契約をオファーしたらしいが、シュルーダーはそれを拒否したとのこと。2021年のオフにFAでボストン・セルティックスへと移籍した。
振り返ってみれば、シュルーダーは2022-23の年俸が約10分の1になる大損。一方でレイカーズとしては、不良債権化する可能性の高い長期高額契約を回避しつつ、その1年後にミニマムサラリーで再びシュルーダーをチームに迎えることができたわけだ。
ただ2020年バブルで優勝して以降のレイカーズは、人事面で完全に迷走している。
2021年オフにはチャンピオンシップチームのコアメンバーだったカイル・クーズマとケンテイビアス・コールドウェル・ポープ、モントレズ・ハレルを放出して、3人目のスーパースターであるラッセル・ウェストブルックをトレードで獲得。ビッグスリー体制で優勝候補に返り咲くと期待されていたが、ウェストブルックがレブロン・ジェームズ/アンソニー・デイビスのコアと上手くフィットできず。昨季レイカーズはレブロンが所属したチームとして歴代ワーストの成績(33勝49敗)を記録し、ウェスト11位でプレイ・イン・トーナメントすら逃す最悪の結果となった。
昨季のシュルーダーは、セルティックスとロケッツで65試合に出場し、13.5得点/4.6アシストを平均。今オフには、ドイツ代表としてユーロバスケット2022に出場し、21.6得点/7.3アシストを平均しながらチームを準決勝へと導く大活躍を見せている。
▼FIBAシュルーダー
レイカーズの2022オフシーズン
ダービン・ハムを新ヘッドコーチとして迎えた今オフのレイカーズは、シュルーダーとの契約の他、元スパーズのロニー・ウォーカーや元ウォリアーズのホワン・トスカーノ・アンダーソン、トロイ・ブラウンJr.らとFAで契約。さらにユタ・ジャズとのトレードでパトリック・ビバリーを獲得した。
2022-23レイカーズのデプスチャートは:
- PG:ラッセル・ウェストブルック、パトリック・ビバリー、デニス・シュルーダー
- SG:オースティン・リーブス、ロニー・ウォーカー、ケンドリック・ナン
- SF:レブロン・ジェームズ、トロイ・ブラウンJr.
- PF:アンソニー・デイビス、ホワン・トスカーノ・アンダーソン
- C:デイミアン・ジョーンズ、トーマス・ブライアント
サラリーキャップにまったく余裕がない状況で、ガード/ウィング陣の補強に成功したものの、シュルーダーをはじめとした新加入の面子はいずれもスリーがあまり得意ではない選手ばかり。来季レイカーズが、どんな先発ラインアップを組んでくるのか注目したい。
参考記事:「NBA」