ラリー・バードがウェストブルックを絶賛、「10年連続でMVPを取ってほしい」
今シーズンにさらなる躍進を遂げたオクラホマシティー・サンダーのラッセル・ウェストブルックは、NBAのレジェンドたちから愛されまくっている。
コービー・ブライアントは「同じマンバの血が流れている」と述べ、アレン・アイバーソンは「昔の自分を見ているよう。俺以上のウェストブルックファンはどこにもいない」と語った。ポスト・ジョーダンのリーグを支えてきた超1流プレーヤーたちが惚れ込んでいるのは、スキルや身体能力の高さではなく、常に全力でぶち当たろうとする不屈の闘争心だ。
ウェストブルックのタフネスは、80年代セルティックス伝説のフォワードで現インディアナ・ペイサーズ社長ラリー・バードの心さえもがっしりと掴んでいる様子。バードはESPNのQ&Aインタビューで、「10年連続でMVPを取ってほしい」とウェストブルックを絶賛した。
※ESPNの「ラリー・バードQ&A」より:
Q: ウェストブルックが1ヵ月以上にわたり30得点/10アシスト/10リバウンドに近い数字を平均しています。あなたのキャリアにも同じような時期がありました。ウェストブルックの活躍をどう思いますか?
バード: 「あの若者は、キャリアを通して深刻な怪我、たちの悪い膝の怪我に悩まされてきた。にもかかわらず、コートに立てば必ず100%を出し切る。アグレッシブで、恐れることを知らない。本来あるべき形でバスケットボールをプレーしている。だから私は彼にぞっこんだよ。10年連続でMVPを取ってほしいと願っている。私は、常に全力で戦って、本気で対戦相手にぶつかっていく選手が大好きだ」
「ウェストブルックは将来的に自分の体がボロボロになることを理解しているだろうが、それでも止まらない。実力を発揮するには、あのやり方でプレーするしかないんだ。彼にはそれがわかっている」
– ラリー・バード
歴代屈指のコンペティターとして知られるバードからこんな風に評価されるとは、プレーヤーとして最高級の栄誉に違いない。それほど今のウェストブルックは輝いている。
▼ウェストブルックのトリプルダブル祭り
バードのQ&Aでは他にも興味深い回答がたくさんあったので、以下にいくつか取り上げてみた。
Q: あなたのキャリアで特に印象に残っている試合は?
バード: 「ベストゲームかどうかはわからないが、最も楽しめたのは1986年ファイナルの第6戦だ。私は試合をコントロールしていた。やりたいことは何でもやれた。有意義な試合だったよ。勝てば優勝だとわかっていたからね。シリーズはとてもタフだったし、寝不足の日が続いた。だが、大事な場面でこそ私はさらにハイレベルなパフォーマンスができる、ということを特に感じられた試合だった」
(※この試合でバードは29得点、12アシスト、11リバウンドのトリプルダブルを記録している)
▼ラリー・バード、1986ファイナル第6戦ハイライト
Q: 大事な局面で幾度となく真価を発揮してこれた理由は?
バード: 「なぜだろうね。実際に試合に出るまでは、何が起こるのか予想できない。だが常に私は自分のゲームに十分な自信を持っていたし、そのために時間や努力を費やしてきた。プレッシャーを感じたことはなかったよ」
Q: マブスのリック・カーライルHCから面白い話を聞きました。あなたが最後にバスケをプレーしたのは、ペイサーズのヘッドコーチをしていた2000年だそうですね。確か4 on 4のハーフコートゲームで、あなたとベテラン選手のチーム対若手チームの試合だったとか。それであなたが決勝ゴールを決め、フロアに倒れ込み、その上に選手たちが飛び乗っていったと聞きました。その時のことを覚えていますか?
バード: 「確か私、クリス・マリン、リック・スミッツ、デリック・マッキーのチームと、若手チームがアル・ハリントン、オースティン・クロージェア、ジョナサン・ベンダー、で後1人は誰だったかな…?とにかく我々のチームが圧勝したよ。私がプレーしたのはそれが最後だ。フロアに倒れたのはヘトヘトだったからだね(笑)」
「カーライルは我々が2人の子供と勝負した話をしなかったのか?ちょうどアリーナを出ようとしていた時に、カーライルが私にこう言ったんだ、『帰るのはあそこにいる子供2人を負かしてからにしよう』と。13歳か14歳くらいの子供だったな。それでカーライルが私にパスを出したんだが、勢いよく飛び出しすぎてね。足がつってしまったんだ。あれは確か4 on 4のハーフコートゲームをやる1年前だった。そこでバスケは2度とやるまいと思ったんだがね(笑)。足をつったのは初めてだったよ」
Screenshot via YouTube/NBA
ソース:「ESPN」