レブロンが再びペリカンズを圧倒、ザイオンは自己最多得点も勝利ならず
NBAでは現地3月1日、スムージー・キング・センターでニューオリンズ・ペリカンズとロサンゼルス・レイカーズが対戦し、5日前に初対決したばかりのレブロン・ジェイムスとザイオン・ウィリアムソンが2度目の激突。最後まで僅差を争う接戦の末、レイカーズが122-114で勝利を収めた。
この日の試合では、前回の直接対決でシーズンハイ40得点をマークしたレブロンが再び大暴れ。21本中14本のフィールドゴール成功から34得点、13アシスト、12リバウンドを記録する圧巻のパフォーマンスで、アンソニー・デイビスとアレックス・カルーソが欠場していたレイカーズを牽引する。
ペリカンズは、ブランドン・イングラムやドリュー・ホリデー、ジョシュ・ハートらいろいろなタイプのディフェンダーをレブロンにぶつけたが、まったく通用せず。1on1でカバーしようとすればリムで好き放題やられ(特に第4Q序盤のハートが可哀想だった)、ダブルチームを送ればオープンシューターへの絶妙なアシストが飛んでいった。
TD数でLAL歴代3位に
これでレブロンはシーズン13回目、キャリア通算94回目のトリプルダブルを達成。今季TD数でリーグ1位のルカ・ドンチッチに並んだ。
またレイカーズ移籍後では21回目のトリプルダブル。コービー・ブライアントと並んで球団史上3位の記録となる。
MVPレース
試合後、ペリカンズのアルビン・ジェントリーHCは今季レブロンのパフォーマンスについて、「彼以外の誰かがMVP候補と言われているのが信じられない。彼が加入すれば、どのチームでも優勝のチャンスがある」と大絶賛した。
今シーズンのMVPレースは、ヤニス・アデトクンボの勝ちで確定という空気がすでにあるが、「Most Valuable Player」(最も価値のある選手)という言葉の意味を考えれば、レブロンこそ相応しいとする議論があってもいいと思う。
今季レイカーズは、攻守共にリーグトップ5に入る数字を叩き出している。特にレブロンがフロアにいる時間帯は、100ポゼッションあたりの得失点差で+10.6点を記録。だがレブロンがベンチに下がった時間帯では、-1.8点まで急激に落ち込む。
100ポゼッションあたりの得失点差が-1.8点というのは、サクラメント・キングスやオーランド・マジックと同じレベル。つまり、今季ウェストで頭一つ抜けた好成績を収めているレイカーズだが、レブロンがいないラインアップの時はトータルで見て対戦相手に競り負けている。
一方のバックスは、アデトクンボがフロアにいる時間帯の得失点差で+17.0という驚愕の数字。ただアデトクンボ抜きのラインアップでも、ロケッツやナゲッツ、ジャズを上回る+5.5点を記録している。
ON/OFFのデータだけで選手の貢献度を図るべきではないし、サポーティングキャストの強さがアデトクンボのMVP議論で不利に働くのはフェアじゃない。今季アデトクンボは、平均30.9分という比較的少ない出場時間で歴代有数のスタッツを記録している(30.0得点、13.8リバウンド、5.8アシスト)。個人的にも、ここからバックスが謎の大低迷でもしない限り、アデトクンボのMVP受賞は揺ぎないと思う。
ただそれぞれのチームに置いて、どちらが絶対に欠かせない存在か、どちらが最も価値のある選手かと問われれば、それはレブロンだと言えるかもしれない。
ザイオンの快進撃続く
敗れたペリカンズは、ザイオン・ウィリアムソンがFG16本中12本成功から35得点をマーク。レイカーズのビッグをパワーとクイックネスで翻弄して、自己最多得点記録を再び更新した。
▼レブロンvsザイオン
これでウィリアムソンは、11試合連続で20得点以上を獲得。10代の選手としては、レブロンですら成しえなかった前例のない快挙だ。
ボックススコア:「NBA」