ニコラ・ヨキッチがデンバー・ナゲッツ球団史上初のMVPに
NBAは現地6月8日、2020-21レギュラーシーズンのMVPを発表。デンバー・ナゲッツのニコラ・ヨキッチが選出された。
各国のメディア関係者100名とファン投票1票による今季MVP投票の結果、ヨキッチは100票中91の1位票を獲得し、合計971ポイントで大差での選出。2位は76ersのジョエル・エンビードで586ポイント、3位はウォリアーズのステフィン・カリーで453ポイントだった。
▼2021年MVP投票トップ5
1st | 2nd | 3rd | ポイント | |
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ニコラ・ヨキッチ | 91票 | 8票 | 1票 | 971 |
ジョエル・エンビード | 1票 | 62票 | 23票 | 586 |
ステフィン・カリー | 5票 | 23票 | 32票 | 452 |
ヤニス・アデトクンボ | 1票 | 5票 | 34票 | 139 |
クリス・ポール | 2票 | 2票 | 8票 | 42 |
トップ5の他は、マブスのルカ・ドンチッチが6位、ブレイザーズのデイミアン・リラードが7位、ニックスのジュリアス・ランドルが8位の順番。驚くことに、ニックスのデリック・ローズに1位票が1つ投じられていた。NBAによると、ローズへの1票はメディア関係者の投票ではなく、ファン投票yだったという。
ついにナゲッツからMVP誕生
2020-21シーズンのヨキッチは、72試合すべてに出場し26.4得点、10.8リバウンド、8.3アシストを平均。4月にジャマール・マレーが負傷離脱となった後もチームを引っ張り続け、今季ナゲッツを47勝25敗のウェスト3位に導いた。
シーズン通算スタッツでは得点でリーグ5位(1898点)、アシストで3位(599本)、リバウンドで5位(780本)の数字を記録。得点/アシスト/リバウンドの3項目でそれぞれシーズンのリーグトップ5に入った選手は、ウィルト・チェンバレンに次いで史上2人目となる。
ナゲッツの選手がMVPに輝くのは球団史上初。さらにヨキッチは、歴代で最も低いドラフト指名順位(2巡目全体41位)のMVP受賞者となった。そもそもドラフト2巡目指名の選手がMVPとなるのはリーグ史上初だ(これまでのドラフト最下位MVPはスティーブ・ナッシュとヤニス・アデトクンボの全体15位指名)。
「正直なところ、昔はNBAに入れるとすら思っていなかった。僕がバスケを始めた頃に目標としていたのは、ユーロリーグでプレイすること。当時の僕にとって、ユーロリーグが最も身近で最高峰のリーグだったからね。セルビアの名門チームでプレイしながら上を目指していた。するとデンバー・ナゲッツが僕をドラフトしてくれた。そこでNBAプレイヤーになるチャンスを手にした」
– ニコラ・ヨキッチ
▼記念すべき指名の瞬間はタコベルのCMにカットされた(2014年ドラフト)
ヨキッチは、ダーク・ノビツキー(ドイツ)とヤニス・アデトクンボ(ギリシャ)に次いで、ヨーロッパ出身の選手として史上3人目のMVP選出。外国人選手としては5人目だ(他の2人はナイジェリア出身のアキーム・オラジュワンと南アフリカ出身のスティーブ・ナッシュ)。
またレギュラーシーズン全試合に出場してMVPに輝いた選手は、2007-08シーズンのコービー・ブライアント以来初。さらにセンターポジションの選手がMVPを受賞するのは、1999-00シーズンのシャキール・オニール以来21年ぶりとなる。
▼ヨキッチのMVP
- ナゲッツ史上初
- 最も低いドラフト順位(41位)からの選出
- センターとして21年ぶり
- ヨーロッパ出身で史上3人目
シャキール・オニールは「君のおかげでビッグマンがカムバックした」とヨキッチのMVP受賞を称えた。
参考記事:「NBA」