ペリカンズのウィリアムズHCがチームに指導 「デイビスに最低でも1試合20本打たせるように」
ニューオリンズ・ペリカンズのアンソニー・デイビスが想像以上の進化を遂げている。
デイビスは今季13試合で平均25.4得点(リーグ2位)、11.2リバウンド(8位)、3.4ブロック(1位)、2.1スティール(4位)というありえないスタッツを記録中。その上、FG成功率が56.5%と極めて高く、平均FGアテンプト数は17.7本でリーグ得点1位のコービー・ブライアント(23.4本)よりも5本以上少ない。選手の貢献度を表す「PER」指数は34.4でリーグダントツの1位だ。
今シーズン最初の1ヵ月だけを考慮すると、デイビスこそがリーグのベストプレーヤーといっても過言ではなく、その怪物っぷりは昨今のレジェンドたちと比べてもまったく遜色ない。
▼各選手3シーズン目の平均スタッツ比較
プレーヤー | 年齢 | 得点 | リバウンド | アシスト |
アンソニー・デイビス | 21 | 25.4 | 11.2 | 1.8 |
ティム・ダンカン | 23 | 23.2 | 12.4 | 3.2 |
ケビン・ガーネット | 21 | 18.5 | 9.6 | 4.2 |
ダーク・ノビツキー | 22 | 21.8 | 9.2 | 2.1 |
アキーム・オラジュワン | 24 | 23.4 | 11.4 | 2.9 |
プレーヤー | ブロック | スティール | ターンオーバー | FG% |
アンソニー・デイビス | 3.4 | 2.1 | 1.2 | 56.5% |
ティム・ダンカン | 2.2 | 0.9 | 3.3 | 49.0% |
ケビン・ガーネット | 2.3 | 1.7 | 2.3 | 49.1% |
ダーク・ノビツキー | 1.9 | 1.0 | 1.9 | 47.4% |
アキーム・オラジュワン | 3.4 | 1.9 | 3.0 | 50.8% |
(※データ: Basketball Reference)
▼22日ジャズ戦、キャリアハイ43得点
21歳という若さにしてペリカンズの絶対的エースの座を堅固にしたデイビスだが、チームメイトから思うようにボールが回ってこない場面が度々ある。特にゲーム終盤でガード陣たちがボールを独占し、デイビスのタッチが激減してしまうという試合が何度かあった。25日のサクラメント・キングス戦では、デイビスのFGアテンプト数がわずか12本に終わり(第4Qは1本のみ)、ペリカンズは敗北している。
ニューオリンズの地元紙『タイムズ=ピカユーン』によると、この状況にやや危機感を覚えたペリカンズのモンティ・ウィリアムスHCは、26日に緊急のチームミーティングを招集。もっとデイビスにボールを集めるよう改めて選手たちに忠告した。
「デイビスがフロアにいてボールにタッチしないなどという状況があってはならない。1試合につき少なくとも20本のシュートをデイビスに与えられるよう努力する必要があるだろう」
「もちろん私にも責任はある。だが私がデイビスを軸にしたオフェンス戦略を立てるのと同時に、フロアにいる他の選手たちはそのことを理解しなくてはならない。それができていないときは、デイビスにボールが集まるよう私自身がチームに配慮する必要がある。デイビスは自分勝手な選手ではないので、的確な判断のプレーができるだろう。そのことはチームメイトたちも知っている」
ウィリアムスHCがデイビスに寄せる期待は大きい。1試合20本といえばかなり多めだが、今のデイビスならそれだけの本数を打ちながら、なおかつ高い得点効率を維持する力量があると判断したのだろう。
ちなみに過去10シーズンで「平均FGアテンプト数20本以上」+「FG成功率50%以上」を同時に記録した選手は、2009-10のレブロン・ジェイムスと2013-14のケビン・デュラントしかいない。2人ともその年のMVPを獲得している。
Image by Keith Allison/Flickr
参考記事:「nola.com」