ゲイリー・トレントの逆転ブザービーターでラプターズが6週間ぶりの連勝
先月末のトレードデッドラインでトロント・ラプターズに新加入したばかりのゲイリー・トレントJr.が、値千金のビッグショットを決めた。
ラプターズの1点ビハインドで迎えた現地5日のワシントン・ウィザーズ戦の第4Q残り5秒。ディフェンスリバウンドを獲得したトレントJr.は、そのまま自らボールを運ぶと、終了のブザーと同時にプルアップで逆転決勝の3ポイントショットを沈める。
ショット直前のプッシュで笛が鳴らなかったのはラッキーだった。明らかに腕を突き出していたので、オフェンシブファウルだったとは思うが、ラウル・ネトの吹っ飛び方が少し大袈裟すぎたため、審判が笛を鳴らさなかった部分もあると思う。
これでラプターズは、2月後半以来6週間ぶりとなる連勝をゲット。2月21日の時点で16勝15敗でイーストのプレイオフ圏内にいたが、そこから17試合で2勝15敗と大失速していたところだった。
現在ラプターズは20勝30敗でイースト11位。シーズン残り22試合だが、イースト8位のニューヨーク・ニックスと4ゲーム差、10位のシカゴ・ブルズとわずか1ゲーム差と、十分にプレイオフ/プレイ・インを狙える位置にいる。
しかも、50試合を終えた時点で借金10ながら、1試合の平均得失点差では+0.5。本来なら勝率5割に近いはずの「+/-」の数字を記録中だ(イースト7位)。
ただ今季ラプターズは、終盤の接戦で絶望的に弱い。NBAのクラッチタイムデータによると、5点差以内で第4Q残り5分に突入した試合で8勝20敗と、大きく負け越している。
トレントJr.
3月25日にラプターズへと移籍して以降のトレントは、新天地での6試合すべてに先発出場。16.7得点、スリー成功率41.9%を平均と、ロールプレイヤーとして極めて優秀な数字を記録している。
特に直近3試合ではキャリアベストな活躍ぶりだった:
- 3月31日サンダー戦:キャリアハイ31得点
- 4月2日ウォリアーズ戦:オン/オフで+54
- 4月5日ウィザーズ戦:ブザービーター
▼キャリアハイ
ゲイリー・トレントは、ルカ・ドンチッチやトレイ・ヤングらと同期の2018年ドラフト組。2巡目指名(全体37位)から先発のポジションを勝ち取った叩き上げだ。
今オフシーズンにルーキー延長契約の対象選手となるが、ラプターズがどんなオファーをするのか気になるところ。トレントJr.はオールスターとまではいかずとも、強豪チームに欠かせない優秀な3&Dプレイヤーへと進化するポテンシャルを持っている。
ボックススコア:「NBA」