カリーのPO自己最多得点も勝利ならず、ラプターズが第3戦を制しシリーズリード
ステフィン・カリーがプレイオフのキャリアハイ得点を記録するも、KDとクレイ不在の穴はやはり大きすぎた。
NBAでは現地5日、トロント・ラプターズが敵地オラクルアリーナで行われたゴールデンステイト・ウォリアーズとの2019ファイナル第3戦に123-109で快勝。シリーズを2勝1敗として、ホームコートアドバンテージを奪い返した。
第3戦でのラプターズは、序盤にインサイドを攻めまくってオフェンスのリズムを掴むと、60-52で前半を上回り主導権を掌握。カリーの大活躍で食い下がろうとするウォリアーズに対し、後半に入ってからはカワイ・レナードが調子を上げてチームを引っ張り、最後までリードを維持する。
ウォリアーズは何度か7点差まで巻き返したが、その度にラプターズにショットを決められ、2ゴール差の壁を超えることができなかった。
念願の初優勝まであと2勝に迫ったラプターズは、レナードが30得点/6アシスト、カイル・ラウリーが23得点/9アシストをマーク。ついにロングレンジ砲が爆発したダニー・グリーンがスリー6本成功で18得点を記録した他、パスカル・シアカムが18得点、9リバウンド、6アシスト、マルク・ガソルが17得点と、スターター5選手が合計106点をあげる好パフォーマンスを見せた。
またベンチからは、フレッド・バンブリートが11得点、サージ・イバカが6得点/6ブロックで奮闘。2人とも特に後半は守備面で勝利に貢献している。
▼まるで2013年ファイナルのグリーン
この日のラプターズは、チーム全体でFG成功率52.4%、スリー成功率44.7%、フリースロー成功率95.2%を記録。ファイナルの試合で50-40-90のシューティングを記録したのは、1986年のボストン・セルティックス、2017年のウォリアーズに次いでNBA史上で3チーム目だ。
一方で敗れたウォリアーズは、カリーがプレイオフ自己最多の47得点、8リバウンド、7アシストで大奮闘。他にドレイモンド・グリーンが17得点、アンドレ・イグダーラが11得点をあげたが、二桁得点に達したのは3選手のみに終わり、絶好調のラプターズと競うには明らかに火力不足だった。
▼POキャリアハイ
クレイ・トンプソンの欠場は、オフェンス面はもちろん、それ以上にディフェンス面で大きく響いた印象(ケボン・ルーニー不在も痛い)。ラプターズがスコアした123点は、ここ5年間のウォリアーズにとってファイナルのホームゲームにおける最多失点となる。
第3戦では、ドレイモンド・グリーンがカワイ・レナードをガードするポゼッションが多かった。グリーンはレナードとのマッチアップでちゃんと仕事をこなしたが(特に前半)、ただグリーンがペリメーターのレナードに付きっ切りになると最大の長所であるヘルプディフェンスを活かせないので、チーム守備が上手く機能しなくなり、その隙にラプターズにペイントエリアを攻められてしまう。ウォリアーズがヘルプ重視に切り替えようとすれば、ラプターズは待ってましたと言わんばかりにパスを回してオープンスリーを作り出した。
ラプターズとウォリアーズのファイナル第4戦は、現地7日にオラクルアリーナで行われる。
ボックススコア:「NBA」