スパーズがウェスタンカンファレンスファイナル進出
サンアントニオ・スパーズが現地11日、トヨタセンターで行われたヒューストン・ロケッツとの第6戦に114-75の大差で勝利。2014年のチャンピオンシップラン以来3年ぶりとなるウェスト決勝進出を果たした。
トニー・パーカーに加え、エースのカワイ・レナードが足首の負傷で欠場と、不安要素だらけで第6戦に臨んだスパーズは、ここまでやや存在感の薄かったラマーカス・オルドリッジがついに大爆発し、今季自己ベストのスコアリング・パフォーマンスでチームを引っ張った。
さらにスパーズは、レナードの代わりに先発出場したジョナサン・シモンズやパティ・ミルズ、パウ・ガソルらも序盤からステップアップし、最初のピリオドを31-24で上回ると、第2Q序盤にジェイムス・ハーデンがベンチに下がった隙に13-2のランを仕掛けて、一気に主導権を掌握。デイビッド・リーが5番、カイル・アンダーソンが4番のセカンドユニット・ラインアップでは、2014年スパーズを彷彿させる見事なドライブ&キックのボールムーブメントを披露した。
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後半に入ってからも、ロケッツに反撃のチャンスを一切与えることなくペースを支配し、第4Qにはリードを最大で42点にまで拡大。攻守の要であるレナード不在の中、敵地で予想外の大圧勝を収めてシリーズを終わらせた。
スパーズは、オルドリッジがシーズンハイの34得点、12リバウンド(5オフェンスリバウンド)、FG成功率61.5%を記録。第5戦まではややアグレッシブさに欠け、なかなかショットのリズムを掴めないでいたが、ロケッツに自分をガードできる選手がいないということをようやく思い出したようで、この日はポストでボールを受けてから躊躇することなくミスマッチを攻める力強いプレイでロケッツのインサイドを圧倒した。
他には、シモンズがプレーオフ自己ベストの18得点/4アシスト、ミルズが14得点/7アシスト、グリーンとガソルがそれぞれ10得点をマーク。ルーキーのデジョンテ・マレーも24分の出場でオールラウンドな活躍を見せ、11得点、10リバウンド、5アシストをあげている。
チーム全体では、スリーがあまり決まらなかったものの、ボールを動かしながらミドルレンジとインサイドを高確率で沈め、FG成功率53.1%、32アシストを記録。守備では、スリーポイントラインを上手く守りつつ、ガソルとオルドリッジがインサイドを固め、ロケッツのペイントエリア得点をわずか18点に抑えた。
▼シモンズ
▼アンダーソン×マレー
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グレッグ・ポポビッチHC指揮下のスパーズがプレーオフシリーズでロケッツを破ったのは今回が初。またオルドリッジにとっては、11年のキャリアで初のカンファレンスファイナル進出だ。
レナード不在のチャンスをものにできなかったロケッツは、トレバー・アリーザが20得点、クリント・カペラが9本のフリースローを沈めて15得点、12リバウンドのダブルダブルを獲得。その一方で、ジェイムス・ハーデンは36分の出場でFG11本中2本成功の10得点、7アシスト、6ターンオーバーに終わっている。とにかく序盤からプレイにいつものキレがなく、トランジションではガソルやリーに走り負けするようなシーンさえあった。
なおロケッツにとって、この日のスコア75点は、ハーデン移籍以降の5シーズンで球団ワースト2位の記録となる(レギュラーシーズンの試合も含む)。
スパーズはカンファレンスファイナルでポストシーズン無敗のウォリアーズと対戦。シリーズ第1戦は現地14日にオラクルアリーナで行われる。
ボックススコア:「NBA」