元スパーズのスティーブン・ジャクソン、トニー・パーカーを「セルフィッシュ」と批判
00年代序盤と10年代序盤にサンアントニオ・スパーズでプレーしたスティーブン・ジャクソンが、元チームメイトのトニー・パーカーを「自己中心的な選手だった」と厳しく批判している。
合計4年間をパーカーと共にプレーし、現在リーグ復帰を目指しているジャクソンは、今月初めにESPNのポッドキャスト「TrueHoop」にゲストとして出演。番組開始早々に、「チームメイトたちの陰口をコーチに言うような“二重スパイ”的な選手はいるか?」という話題になった際、ジャクソンは真っ先にパーカーの名前を挙げた。
「正直に言うと、トニー・パーカーはそういったタイプの人間だったと思うよ。スパーズにいた頃は常にそう感じていた。俺が好調で、良いプレーができていた時など、トニーはとにかく面白くなかったのだろう。俺のいないところで、ポポビッチHCにジノビリや他の選手を起用するよう陰でコソコソと助言をしていた。手柄を自分の物にしたかったんだ」
「2012年のプレーオフシリーズに負けたのもパーカーのせい」、ジャクソンはさらに続ける。
「極めつけの例を挙げよう。俺がスパーズでプレーした最後の年(2012年)、俺たちは(カンファレンスファイナルで)サンダー相手に2勝0敗でリードしていた。そこからサンダーがカムバックして、3連勝。そしてOKCで行われた第6戦、俺は絶好調で、スリーを6本沈めていた。カワイ(レナード)もいいプレーができていたよ。だが正念場になると、俺の6本のスリーや他の選手のショットで接戦に持ち込めたにもかかわらず、試合にチェックインしたトニーがヒーローになろうとして、チームプレーを止めてしまった。結果として俺たちはシリーズに敗れた。トニーがベンチにいた時、ゲームに戻りたいとチームメイトやコーチたちに何かコソコソと言っていたのだろう。個人的な功績を残すためにね。そのせいで俺たちは試合に負けたんだ。ポポビッチはそんな風に言わない。だが試合後、俺とカワイ、ティム(ダンカン)が座っていると、ポップがやって来て、『君らに任せるべきだった。君らはやれることをすべてやったよ』と声をかけてくれた。あれは、『トニーを試合に戻すべきじゃなかった』という、彼なりの意思表示だろう」
– スティーブン・ジャクソン
▼ジャクソン、2012WCF第6戦スリー6本
かなり厳しい言い方だ。さらにジャクソンは、先日に出演したラジオ番組でも、「トニーのセルフィッシュさを感じていたのは俺だけじゃない。だがそのことを口にする度胸があるのは俺だけだ」と語った。
確かにパーカーは、ボールを長く持ちすぎてしまうようなポゼッションがたまにある。昨季にも、ドリブルしていたパーカーに対して、ポポビッチHCがサイドラインから「レナードにボールを渡せ」と怒鳴りつけるシーンなども見られた。
ただ2012年のサンダーシリーズ第6戦に関して言えば、パーカーはシュート本数こそ多かったものの(27本中12本)、チーム最多の29得点、12アシスト、1ターンオーバーという立派な数字を残している。スタッツだけを見て、プレー自体がセルフィッシュだったかどうかを判断するのは難しいが、効率的なダブルダブルを記録した選手のせいで負けたと言い切ってしまうのはどうだろう(とはいえ、ジャクソンが指摘した通り、第6戦のスパーズは正念場でボールの動きが悪くなり、第4Qのチームアシスト数がわずか1本に終わっている)。
まあ、キャプテン・ジャックは昔から大胆な発言の多い選手だったのであれだが、とりあえずパーカーとは馬が合わなかったらしい。
Image by truthaboutit
参考記事:「Spurs Zone」