タイラー・ヒーローがシーズン2戦目で30得点ダブルダブル、ヒートの控え選手で初
今季でプロ3年目となるマイアミ・ヒートのタイラー・ヒーローがブレイクの兆しを見せている。
ヒーローは現地23日、ゲインブリッジ・フィールドハウスで行われたインディアナ・ペイサーズ戦にベンチから41分出場し、ゲームハイの30得点と10リバウンドをマーク。試合には敗れたものの、第4Q残り50秒にゲームを延長戦に持ち込む同点のステップバック・スリーを沈めるなど活躍した。
ESPNによると、ヒートのリザーブ選手が30得点ダブルダブルを記録したのは、この日のヒーローが球団史上初だという。
スリー12本中3本と外のシュートに苦戦したヒーローだが、ミッドレンジからは9本中7本と絶好調。オンボールでのショットクリエイトに長けており、これからフィジカルプレイを伸ばしてフリースロー本数を増やせるようになれば、スコアラーとして大きく伸びるはずだ。
ヒーローとテイタムの成長曲線
ヒーローのこれまでのキャリアパスは、1年目のプレイオフで大注目を浴びたことや2年目に伸び悩んだこと、ミッドレンジが得意なプレイスタイル、オフェンス面での成長曲線などを含め、ボストン・セルティックスのジェイソン・テイタムと似ている部分が多い。
以下、テイタムとヒーローのキャリア最初の3年間のスタッツを比較してみる。
▼リーグ1年目
- テイタム(2017):13.9得点、5.0リバウンド、1.6アシスト、スリー成功率43.4%
- ヒーロー(2019):13.5得点、4.1リバウンド、2.2アシスト、スリー成功率38.9%
▼リーグ2年目
- テイタム(2018):15.7得点、6.0リバウンド、2.1アシスト、スリー成功率37.3%
- ヒーロー(2020):15.1得点、5.0リバウンド、3.4アシスト、スリー成功率36.0%
▼リーグ3年目
- テイタム(2019):23.4得点、7.0リバウンド、3.0アシスト、スリー成功率40.3%
- ヒーロー(2021):28.5得点、8.0リバウンド、2.5アシスト、スリー成功率35.0%
(※リーグ3年目のヒーローのスタッツはまだ2試合を終えたばかりの数字なので、あまり参考にならない)
今や名実ともにNBAスターの仲間入りを果たしたテイタムは、身長やフィジカル、運動能力、シュート力の面でヒーローの上位互換的なプレイヤー。ただキャリア最初の2年間だけを比べると、プレイメイクやオフボールムーブに限ってはヒーローの方が優れている印象だ。
リーグ3年目当時のテイタムは、自身の成長に加え、ロングツーを減らしてスリーを増やすなどショットセレクションを見直したことで、得点効率を改善。シーズン平均得点が15.7得点から23.4得点へと大幅に伸び、その年にキャリア初のオールスターに輝いた。
▼2019-20シーズンのテイタムのハイライト
今季のヒーローがテイタムと同じような3年目の大ブレイクを遂げられるかどうかすごく楽しみだ。
なお同日の試合に勝利してシーズン初白星を獲得したペイサーズ(1勝2敗)は、新人のクリス・ドゥアルテがチーム最多の18得点で活躍。マルコム・ブログドンが18得点/14リバウンド、ドマンタス・サボニスが17得点/12リバウンドでそれぞれダブルダブルをマークしている。
ボックススコア:「NBA」