【2017NBAファイナル第3戦】ウォリアーズが11連続得点で逆転勝利
現地7日にクイッケンローンズアリーナで行われたクリーブランド・キャバリアーズ対ゴールデンステイト・ウォリアーズのNBAファイナル第3戦は、ウォリアーズがラスト3分間を11-0でアウトスコアし、118-113で逆転勝利。シリーズを3勝0敗とし、優勝に王手をかけた。
リードチェンジを19回繰り返す白熱したゲームとなった第3戦は、レブロン・ジェイムスとカイリー・アービングが合計77得点を獲得と、ホームチームのスターが大活躍。キャブスは、最初の2試合で不調だったJ.R.スミスやカイル・コーバーもスリーを沈めて貢献しながら、さらにドレイモンド・グリーンを第2戦に続いて再びファウルトラブルに陥れるなど、非常に良い流れでプレイできていたが、最後の最後でオフェンスが失速してしまい、勝利を逃すこととなった。
KDが決勝スリー
第4Q残り3分でキャブスの6点リードと、今年のファイナルで初めて苦境に立たされたウォリアーズだったが、そこから守備を引き締めつつ、11連続得点で猛反撃を仕掛け、試合をひっくり返す。
まずステフィン・カリーとケビン・デュラントが連続でショットを決めて、1ゴール差まで巻き返すと、残り時間45秒にはデュラントがトランジションでプルアップ・スリーを沈めて逆転に成功。
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キャブスは絶好調だったアービングのアイソレーションでリードを奪い返そうとするも、ウォリアーズはクレイ・トンプソンが見事な1on1ディフェンスでアービングのペネトレーションを許さず、タフスリーを打たせて死守。続いてデュラントがフリースローを2本成功させ、リードを3点に広げると、キャブスのラストポゼッションでは、アンドレ・イグダーラがコーナーでスリーを打とうとしたレブロンの手からボールを叩き落としてターンオーバーを出させ、勝利を確実にした。
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全シリーズスウィープでの優勝まであと1勝に迫ったウォリアーズは、デュラントが31得点/8リバウンド、カリーが26得点/13リバウンドをマーク。前の試合から調子を上げているトンプソンが11本中6本のスリーを成功させて30得点をあげ、この3選手だけで87得点を記録した。
崖っぷちに立たされたキャブスは、レブロンが39得点/11リバウンド/9アシスト、アービングが38得点をマーク。J.R.スミスが16得点をあげた他、ケビン・ラブはFG9本中1本成功の9得点とショットが安定しなかったが、オフェンスリバウンドやディフェンスで活躍し、13リバウンドと6スティールを記録した。
一方で、トリスタン・トンプソンは最初の2試合と同じくほとんどインパクトを残せず、23分の出場で0得点、3リバウンド。シリーズ3試合の合計リバウンド数はわずか11本で、ポイントガードのカリー(29本)に負けている。
この日のキャブスは、ペイントエリア得点でウォリアーズを上回ったが、スリーポイントとファーストブレイクで大きな差を付けられた。
▼レブロン&カイリー
キャブスにとっては、本当に惜しい試合だった。前半だけでウォリアーズに12本のスリーを決められながらも僅差で食い下がり、後半からはトランジションやスリーポイントラインの守備が改善。オフェンスでも、レブロンとアービングの好パフォーマンスに加え、後半はペースをコントロールしつつ、ボールスクリーンからカリーをレブロンにスイッチさせるなどして、ミスマッチを上手く攻めることができていた。
ただ終盤はスタミナ切れを起こしてしまったのか。特に第4Qラスト3分の正念場ではボールの動きが悪くなり、それまで効果的だったレブロンのピック&ロールやハイポスト・プレイを止め、アイソレーションばかりに頼るようになり、ショットミスからウォリアーズに素早く得点されるというパターンに陥ってしまった。ドレイモンド・グリーンは試合後、「第3Q終了時点でレブロンが疲れ切っていたのがわかった」とコメントしている。
それでも昨季ならキャブスが勝てていたような試合だが、今年のウォリアーズにはケビン・デュラントがいた。苦しい時間帯に個人技で強引に点を取れるデュラントの存在はやはり大きかった。
キャブスのシーズンがかかったシリーズ第4戦は、現地9日に引き続きクイッケンローンズアリーナで行われる。
ボックススコア:「NBA」