サンズの6連勝でウェスト8位争いが超激化、4チームが1ゲーム差以内に
今季ウェスタンカンファレンスでの8位シード争いが、かなりの大激戦となっている。
現地9日には、8位のメンフィス・グリズリーズが敗北する一方で、すぐ下にいるポートランド・トレイルブレイザーズとサンアントニオ・スパーズが勝利。さらに10日には、フェニックス・サンズがオクラホマシティ・サンダーを下して連勝を6に伸ばし、10位に浮上した。
現地11日時点での8位~11位は以下の通り:
8位グリズリーズと11位スパーズとの差はわずか1ゲーム。ウェストでは、すでにサクラメント・キングスとニューオリンズ・ペリカンズのレース脱落が確定しているため、上の4チームでプレイ・イン・ゲームの2枠を争うことになる。
なお同日に行われたサンズ対OKC戦では、デビン・ブッカーが35得点で大活躍。サンズは128-101でサンダーに圧勝した。
タイブレークは?
今シーズンはリーグ中断の影響により、チームによって試合数が違う。よって今年のタイブレークでは「勝率」が最優先される。
例えば、サンズとスパーズの成績を見てみると、サンズが32勝39敗で、スパーズが31勝38敗。両チームとも同じく8位から1ゲーム差のポジションにいるが、2試合多くプレイしているサンズの方が勝率が高くなるため、順位が上となる。
ちなみに4チームとも残りシーズンゲームは2試合。最終的な試合数は、ブレイザーズが74、サンズとグリズリーズが73、スパーズが71となる。
勝率の次のタイブレークは、例年と同じく「直接対決の成績」。これが関係してくるのは、最終的に同じ試合数(73)でシーズンを終えるサンズとグリズリーズだ。
もしこの2チームが33勝40敗もしくは34勝39敗で並んだ場合、シーズンシリーズを3-1で勝ち越しているグリズリーズがタイブレーカーを獲得する。
スパーズはかなり不利
現時点で最も不利な状況にいるのは、試合数が一番少なく、どのチームに対してもタイブレークを持たないスパーズだ。
ここからスパーズが8位シードを獲得するためには、残り2試合を全勝することが絶対条件。それに加えて、グリズリーズが2敗、サンズとブレイザーズの両チームがそれぞれ少なくとも1敗する必要がある。
また、スパーズが9位シードとしてプレイイン・ゲームに出場する道は3パターン:
- スパーズが2勝0敗で、グリズリーズが0勝2敗。さらにブレイザーズとサンズのどちらかが1敗した場合
- スパーズが2勝0敗で、グリズリーズが1勝1敗。さらにブレイザーズとサンズの両チームが1勝1敗だった場合
- スパーズが1勝1敗で、他の3チーム中2チームが0勝2敗だった場合
スパーズは残り2試合で、ヒューストン・ロケッツ/ユタ・ジャズと対戦。22シーズン続いてきたプレイオフ出場記録がかかった大事な2試合となる。
また、バブルで6連勝と快進撃を続けてきたサンズだが、プレイオフへの道はなかなか険しい。
仮にサンズが残り2試合を全勝しても、グリズリーズが1勝した時点で8位シードの可能性は消滅。同時にブレイザーズが2連勝すれば、レギュラーシーズン敗退となる。
ただ、もしプレイ・イン出場が叶わなかったとしても、今回のバブル参加はサンズにとって大収穫になったと言えるだろう。
デビン・ブッカーはフランチャイズスターとして一段と成長した姿を見せつけ、2018年ドラフト1位指名のディアンドレ・エイトンも守備面で大きく躍進。他にもミケル・ブリッジスやキャメロン・ペインなど、若手層の活躍ぶりが素晴らしかった。
ここに先発フォワードのケリー・ウーブレイJr.、控えセンターのアロン・べインズが万全の状態で復帰できれば、来季のサンズは大躍進の年になるかもしれない。
ボックススコア:「NBA」