76ersのコランジェロ球団社長が辞任
フィラデルフィア・76ersが現地7日、2016年4月から球団のバスケットボール運営部門代表兼GMを務めたブライアン・コランジェロの辞任を発表。NBAファイナルの裏でリーグを騒がせていたTwitterスキャンダルがようやく収束した。
事の発端となったのは、『The Ringer』が現地5月29日に報じた記事で、「コランジェロが複数のTwitter裏アカウントを使って選手批判や情報漏洩をしているのでは?」という疑惑(※詳細)。シクサーズによると、第三者の法律事務所に依頼して行った独自の調査の結果、アカウントを操作していたのはコランジェロ本人ではなく、コランジェロ夫人だったことが判明し、夫人もそのことを認めているという。
なおコランジェロは同日、騒動についての声明を発表。この件について一切関与しておらず、妻のTwitterアカウントについてもまったく把握していなかったと主張した。
「私が公になっていない球団に関する機密情報を妻に漏らしたことは一度もない。彼女の行動は、公の場で私を擁護しサポートするためとはいえ、著しく方向性を間違っていた。それらの行動は極めて不適切だったことを理解しているが、それは彼女が私の許可なしに単独で行ったものである。さらに彼女がシェアした情報は、多くが不正確かつ推測であり、私個人の見解や意見を表すものではない。今回の件は明らかな過ちではあるが、我々は家族であり、共に乗り越えていきたいと思う」
– ブライアン・コランジェロ
「黒幕は夫の名誉を守ろうとした妻でした…」、どこか滑稽ながらも哀愁に満ちた騒動だった。実際に行動に移すかどうかは別にしても、ネット上で厳しく批判されている夫をサポートしたい、好き勝手に夫を悪く言う連中に何か言い返したい、と思うのは生涯のパートナーとしてごく普通の感情だろう。ただ、そのために選手を非難したり、公になっていないチームの情報を漏らしたりしたのは行き過ぎだ。
またどんな形にせよ、球団の機密情報が外に漏れたことに対して、トップがその責任を取るのは妥当と言える。今夏FAでビッグネームの獲得を狙うシクサーズにとって(レブロン?)、信用に大きく関わる問題だったので、疑惑が浮上した時点でコランジェロと決別するしか選択肢はなかったはずだ。
なお球団の発表によると、コランジェロの後釜として、とりあえずヘッドコーチのブレット・ブラウンがバスケットボール運営部門代表代理に就任するとのこと。
参考記事:「76ers」