アンドレ・ドラモンドのフリースロー成功率が2倍に
デトロイト・ピストンズのアンドレ・ドラモンドがついにフリースローを克服したか?シーズンは始まったばかりなので、結論を出すのはまだ早いが、今季はとにかく調子がいい。
デビューから最初の5シーズンを通して歴代ワーストレベルのフリースロー成功率(38.1%)を維持していたドラモンドだが、今季開幕10試合では昨季の約2倍となる75.0%を記録中(40本中30本成功)。現地3日のミルウォーキー・バックス戦では、16本中14本のFTを沈めてシーズンハイの24得点をマークしている。ドラモンドにとって1試合で14本のフリースロー成功は自己ベストで、以前のキャリアハイだった13本を決めたときは合計で36本の試投数を必要とした。
これまでさまざまなフリースロー練習法に取り組んできたドラモンドだが、ついにその努力が実を結んだということだろうか?もう少し様子を見てみないとわからないが、今のところショットは安定していて、このまま持続できそうな印象だ。
昨季までとの大きな違いの一つは、ドラモンドのフリースローフォームだろう。以前は、リリースする直前にボールを頭ギリギリまで引っ張り、腕の力と勢いを使って打とうとしているような感じだった。だが今季は、まず膝を低く曲げて呼吸を整え、ボールを比較的前にキープしたままリリースし、フォロースルーもちゃんとできている。
▼シュートフォーム比較
このペースで沈められれば、昨季までのようにハック戦術の餌食になったり、クラッチタイムでベンチに下げられたりすることもなくなり、常に自信をもってゲームに臨めるようになるだろう。これをきっかけに、ドラモンドがフリースローを積極的に稼ぎにいくようなよりタフでフィジカルな選手へと生まれ変わることに期待したい。
ドラモンドが予想以上の好調を見せる一方で、キャリア成功率8割以上を維持してきたオクラホマシティ・サンダーのラッセル・ウェストブルックがフリースローに苦戦しており、今季9試合では成功率が58.8%と大きく下落。現地5日のポートランド・トレイルブレイザーズ戦では、サンダーの4点ビハインドで迎えた第4Q残り20秒の勝負所でスリーポイントショットのファウルを稼ぎ出すも、3本連続でフリースローに失敗する痛恨のミスを犯してしまった。
以前のウェストブルックは、フリースローのルーティンとして、一度スリーポイントラインの外まで出てからシュートを打っていたが、今季からは新ルールの導入でその行為が禁止となっており(3Pラインの外にでるとディレイ・オブ・ゲームのバイオレーション)、それが不調と関係しているのかもしれない。
Image by Keith Allison
スタッツ:「Basketball Reference」