デビン・ブッカーがクラッチタイムに覚醒、サンズを開幕戦勝利に牽引
紛れもなくフランチャイズスターな大活躍。この日のトーキングスティック・リゾート・アリーナは、21歳の若きエースへの「MVP」コールに包まれた。
フェニックス・サンズのデビン・ブッカーが現地17日、本拠地で行われたダラス・マーベリックスとの2018-19シーズン開幕戦で、FG19本中12本成功から35得点、7アシストをマーク。9月に利き手である右手の手術を受け、トレーニングキャンプとプレシーズンを全休した選手の復帰戦とは思えないハイレベルなパフォーマンスで、サンズを121-100での快勝へと導いた。
この日のブッカーが特に凄まじい爆発力を発揮したのは、試合終盤のクラッチタイムだ。
第4Q残り5分あたりでショットクロックギリギリの難しいスリーを沈めると、そこから完全にゾーンに入り、カウント・ワンスローの3点プレイやスリーポイントショットに連続で成功。試合ラスト6分44秒間で19得点を獲得する圧巻のクラッチパフォーマンスで、サンズのリードを4点から20点へと一気に広げ、勝利を確実にした。
サンズが終盤で見せたオフェンスは、サンズとは思えないほど臨機応変で素晴らしかった。ブッカーのピック&ロールを軸に、マブス守備にスイッチを余儀なくさせ、相手の弱点を攻撃。マブスがトラップを仕掛けてアジャストしようとすれば、チーム全体で的確にパスを回し、オープンスリーにつなげる。
サンズはブッカーの他、2018年ドラフト1位指名のディアンドレ・エイトンが18得点、10リバウンド、6アシストをマーク。1年目から即戦力になれそうなポテンシャルを感じさせるパフォーマンスで、派手なハイライトプレイはなかったものの、ローポストでのフットワークやロングツーも打てるシュートレンジの広さ、コートビジョンなど、デビュー戦からオールラウンドなスキルセットを十二分に披露した。
▼エイトンとドンチッチのNBAデビュー戦
ここ3~4シーズンは、リーグで最もボールの動きが悪いチームの一つだったサンズだが、この日は合計で35アシストを記録。まだシーズン1試合を終えたばかりなので何とも言えないが、昨季までとはオフェンスが見違えるようで、ユタ・ジャズ/ユーロ流のモーションオフェンスの指揮を得意とするイゴール・ココスコフ新HCの影響が早くも現れているのか。3番と4番に優秀なシュータ(トレバー・アリーザとライアン・アンダーソン)を置いて、フロアスペースを広げられるようになったのも大きい。
一方で、ハリソン・バーンズとダーク・ノビツキーの主力2選手が欠場したマブスは、誰も20得点に届かず、ドワイト・パウエルが16得点、ディアンドレ・ジョーダンが11得点/12リバウンドのダブルダブルをマーク。2年目ガードのデニス・スミスJr.が13得点、5アシストをあげている。
▼パウエル!!
ドラフト3位指名の大型新人ルカ・ドンチッチは、32分の出場で10得点、8リバウンド、4アシストを記録。スタッツだけを見れば上々のデビュー戦で、序盤には何度かファインプレイ(特にアシストで)を決めていたが、試合を通してジャンプショットのリズムをまったく掴めず、後半はターンオーバーやエアボールなどミスの方が目立つようになった。
ボックススコア:「NBA」