2021NBA王者のバックス、ボビー・ポーティスと再契約もPJ・タッカーを失う
50年ぶりのリーグ制覇を果たしたミルウォーキー・バックスが、今夏FA解禁初日に優勝メンバーのキーピースの1人を逃すこととなった。来季に連覇を狙う上で大打撃となるか?
The Athleticによると、バックスとボビー・ポーティスが現地2日、2年/900万ドルでの再契約に合意。その2時間後、PJ・タッカーのマイアミ・ヒート移籍が決まったことが報じられた。
現地メディアによれば、タッカーとヒートの契約は2年/1500万ドル。ニュースが報じられた直後、タッカーは自身のインスタグラムを更新し、バックスへの未練すら感じられるメッセージを投稿した。
「正直なところ、言葉が出てこないよ。まだショックが抜けきっていないけど、これはどうしようもない。今日という日は僕のキャリアにおいて大きな転機となる。でも祖母がいつも言っていた、『自分でコントロールできるのは、自分自身のことだけだ』とね。とはいえ、ミルウォーキーのみんな!君たちが僕にとってどれだけ特別な存在なのかを伝えたい。共に過ごした時間は短かったかもしれないが、僕の人生の中で最高の思い出として永遠に残り続ける。君たちは僕を受け入れ、優勝までの道のりでずっと背中を押してくれた。感謝してもしきれない」
– PJ・タッカー
タッカーは昨季中盤にトレードでバックスに加入。プレイオフではケビン・デュラントやクリス・ポール、デビン・ブッカーらスター選手のマークを担い、優勝に大貢献した。
バックスが場合に応じてドロップ・カバレッジからオールスイッチに切り替えるなど柔軟な守備が展開できるようになったのは、タッカーの存在も大きい。来季のバックスディフェンスにとって手痛いロスになりそうだ。
ヒート大勝利の1日
2021FA解禁初日のマイアミ・ヒートはタッカーの他、トロント・ラプターズとのサイン&トレードでベテランスターのカイル・ラウリーを獲得。さらにシューターのダンカン・ロビンソンとも5年/9000万ドルの再契約で合意した。ロビンソンの契約金は、ドラフト外選手として過去最多額だ。
なおヒートは、ライリー獲得のためにゴラン・ドラギッチとプレシャス・アチウワを放出。ラウリーの新契約は3年/9000万ドルとされている。
▼ラウリー自身もヒート移籍をTwitterで報告
ラウリーは本職がPGながら、オフボールやディフェンスに強い万能タイプのガード。35歳のポイントガードと3年/9000万ドルの高額契約を結ぶのはリスクも高いが、外のシュートに弱いジミー・バトラーとバム・アデバヨのコアをサポートする第3のスターとしては理想的なプレイヤーだろう。
ヒートはラウリーとタッカーの加入により、ロスターの“タフさ”が大きく増した。バトラー、アデバヨ、ラウリー、タッカーの守備ラインアップとか、対戦相手にとっては悪夢でしかない。
ソース:「The Athletic」