【NBAファイナル第3戦】キャブスがホームで30点差の圧勝、シリーズ1勝2敗へ
現地8日にクイッケンローンズアリーナで行われたクリーブランド・キャバリアーズ対ゴールデンステイト・ウォリアーズの2016NBAファイナル第3戦は、キャブスが1度もウォリアーズにリードを譲ることなく30点差で圧勝。第1~2戦の大敗から見事に立ち直り、シリーズを1勝2敗とした。
ケビン・ラブが脳震盪ガイドラインをパスできなかったため、リチャード・ジェファーソンをスタメンに置いて試合に臨んだこの日のキャブスは、開始直後から第2戦とは見違えるような気合の入ったディフェンスを仕掛けて、序盤からペースを支配。オフェンスでは、カイリー・アービングとレブロン・ジェイムスが最初の12分間だけで合計FG13本中11本成功の24得点と大爆発し、第1Q残り50秒で33-13の20点リードを獲得する。
▼アービングが序盤からエンジン全開
キャブスのタイトな守備に苦しみ、スプラッシュブラザーズが第1QをFG8本中0本の無得点に抑えられるというバッドスタートを切ったウォリアーズだが、第2Qに入ってからセカンドユニットのスモールラインアップで反撃。ピリオド序盤はバーンズがチームを引っ張ると、中盤からはクレイ・トンプソンも復調し、間もなく一桁点差まで巻き返すが、勢いに乗りかけた大事な場面でターンオーバーを出すなど不注意なプレーも目立ち、完全に流れを変えることはできなかった。
対するキャブスは、第2QのFG成功率22%と、オフェンスが大きく停滞するも、トリスタン・トンプソンのゴール下での大奮闘(第2Qだけで6オフェンスリバウンド!)とJ.R.スミスのスリーでリードを維持し、51-43の8点差で試合を折り返す。
▼J.Rのミラクルショットは残念ながらノーカウント
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後半は、キャブスが開始5分で13-3のランを展開し、再び主導権を掌握する。
ウォリアーズは、第3Q中盤からようやくカリーのアウトサイドショットが決まり始め、何とか食い下がろうとするも、キャブスの勢いが止まることはなく、レブロンのスティールから豪快なアリウープダンクなどファインプレーを連発して、一気にリードを拡大。第4Q序盤には、スミスとイマン・シャンパートの連続スリーで26点差を奪い、早々と勝負を決めた。キャブスがウォリアーズを破ったのは、昨年のファイナル第3戦以来7試合ぶりとなる。
Q1 | Q2 | Q3 | Q4 | ||
GSW | 16 | 27 | 26 | 21 | 90 |
CLE | 33 | 18 | 38 | 31 | 120 |
キャブスは、レブロンが32得点/11リバウンド、アービングが30得点/8アシストでチームを勝利に牽引。J.R.スミスはスリー5本成功の20得点とついに調子が上がり、第2Qに沈みかけていたチームを救ったトリスタン・トンプソンは14得点、13リバウンドのダブルダブルをマークしている。
チーム全体では、ガードからビッグマンまで試合を通してハイレベルで守備を展開。特にスリーポイントラインへのクローズアウトが、オラクルアリーナでの2試合よりもはるかに迅速で、ウォリアーズのシューティングリズムを狂わせることに成功した印象だ。
▼笛が鳴った後のプレーも徹底的に阻止
キャブスにとっては、後半にレブロンのミドル~ロングレンジが決まるようになったのも大きい。これまでレブロンに対してはやや離れて守り、オンボールスクリーンに対してもゴー・アンダーしていたウォリアーズだが、レブロンがこの先もシューティングの好調を維持してくるようなら、ディフェンス戦略の修正が必要になるかもしれない。
なおレブロンは、この日の試合でNBAファイナル通算945得点に到達。コービー・ブライアントの記録を追い抜いて、歴代10位に浮上した。
敗れたウォリアーズは、2試合連続でファウルトラブルに陥ったカリーが19得点/6ターンオーバー、バーンズが18得点、アンドレ・イグダーラが11得点を記録。誰も20得点を超えることができず、トンプソンはスリー7本中1本の10得点、ドレイモンド・グリーンはFG成功率25%の6得点に終わった。ウォリアーズのビッグ3(カリー/クレイ/グリーン)にとって合計35得点は、レギュラーシーズンも含めて今季最低記録となる。
ウォリアーズは今季プレーオフの4シリーズすべてで第3戦を落としており、その4試合中3試合が二桁点差での惨敗だった。
▼ファイナル第3戦ハイライト
これでようやくファイナルが本格的に始まった気分だ。第4戦は現地10日に引き続きクリーブランドで行われる。
ボックススコア:「NBA」