3月に『セルティックス2022NBA王者』の墨を肩に入れた青年の祈り、成就せず
こちらは、2022年3月23日に中継されたボストン・セルティックス対ユタ・ジャズ戦でのワンシーン。『ボストン・セルティックス NBA2022ワールドチャンピオン』のタトゥーを腕に刻んだハードコアファンの姿が映し出され、ネット上で話題になっていた。
その頃のセルティックスは、1月末から21勝3敗の好成績でイーストの順位を一気に駆け上がっていた頃。いくら推しチームが絶好調だからとはいえ、レギュラーシーズン2週間以上を残した時点で、不確かな未来の偉勲を半永久的に体に刻み込むなんて、“せっかち”にもほどがある。
結末は誰もが知る通り。セルティックスは2位シードから死闘に次ぐ死闘の末にイースタンカンファレンスを勝ち上がるも、ファイナルでは惜しくも2勝4敗でウォリアーズに敗北した。
別世界線のタトゥーを体に刻み込んでしまったのは、昨年に高校を卒業したばかりのジャック・ビエンベニュー18歳。彼は今年のプレイオフをどんな心境で見守っていたことか…。
特に、マイアミ・ヒートが怒涛のカムバックを繰り広げたイースト決勝第7戦の第4Q終盤では、生きた心地がしなかったはずだ。
普通なら一生タンクトップを着られなくなるレベルの黒歴史だが、ジャック君本人はまったく気にしていない様子。2022ファイナル第3戦前には『ニューヨーク・ポスト』紙の取材に応じ、「このタトゥーはすでに僕の一部。レーザー除去するつもりはない」とポジティブすぎるコメントを残している。
「もしセルティックスが今年優勝できなくても、来年に優勝できれば良い。その時は、末尾の『2』を消して『3』に修正するよ」
なおジャック君に『セルティックス2022王者』の刻印を刻んだボストン在住タトゥーアーティストのタイラー・リンドリー氏は、「この仕事を20年やってきた。これまでに奇抜な依頼はたくさんあったが、今回のは特に印象的だった」と、『ニューヨーク・ポスト』紙に話した。
ジャック君が左肩のタトゥーを堂々と自慢できる日はいつになるだろう?
参考記事:「ニューヨーク・ポスト」