セルティックスがイーストファイナル進出に王手
ボストン・セルティックスが現地5日、ウェルズ・ファーゴ・センターで行われたフィラデルフィア・76ersとのカンファレンスセミファイナル第3戦で、オーバータイムに及ぶ死闘の末に101-98で勝利。シリーズを3勝0敗として、2年連続でのカンファレンス決勝進出まであと1勝に迫った。
シクサーズ有利と多くのNBA記者たちが予想していた今年のイースト2位/3位シリーズだが、セルティックスはエース不在ながらも、ブラッド・スティーブンスHCの見事な采配の元、選手たちがステップアップして快進撃を続けている。
第3Q終盤からずっと1ゴール差を争うデッドヒートとなった第3戦は、第4Q残り24秒にセルティックスのジェイレン・ブラウンがタイムアウト明けのセットプレイからゴール下のショットをねじ込み、87-87の同点に持ち込んだ。その直後にはテリー・ロジアーのスティールから再びブラウンが速攻でレイアップを決めて、セルティックスが残り1.7秒で逆転。
これが決勝点になるかと思われたが、シクサーズはマルコ・ベリネリが終了のブザーと同時にキャッチ&シュートのフェイダウェイに成功。試合は延長戦に突入する。
オーバータイムでは、76ersが開始から2連続でフィールドゴールを沈めて先手を取り、残り時間90秒で4点リードを奪うが、対するセルティックスは新人のジェイソン・テイタムがややスタミナ切れを起こしていたジョエル・エンビードをアタックして応戦。すぐに1点差にまで迫り、残り10秒でボールを奪い返すと、そこからアル・ホーフォードが攻守で決勝プレイを決め、チームを勝利に導いた。
▼スティールでトドメ
シリーズに王手をかけたセルティックスは、テイタムがゲーム最多の24得点、ロジアーが18得点、ブラウンがベンチから16得点と、若手が大活躍。決勝点を決めたホーフォードは13得点/6リバウンドをマークし、試合終盤ではポストでエンビードにパワー負けしない見事な守備を見せた。
これで崖っぷちに立たされたシクサーズは、エンビードが22得点/19リバウンドで奮闘した他、J.J.レディックが18得点、ベン・シモンズが16得点/8アシストをあげている。
▼エンビードはべインズをポスタライズ
この日のシクサーズは、勝負所でのミスが目立ち、勝てる試合を落としてしまった印象だ。第4Qラストポゼッションでのパスミスに始まり、オーバータイムの残り1分間でもターンオーバーを連発。さらにシモンズもOTに経験不足からくる痛恨のショットミスを犯してしまう。
シモンズがオフェンスリバウンドを確保した時点で残り時間は19秒。シクサーズの1点リードで、ショットクロックはすでにオフになっている。本来ならば一旦ボールを外に戻して、できる限り残り時間を消費し、フリースローゲームに持ち込むべき場面だ。
シリーズ第4戦は、現地7日にフィラデルフィアで行われる。なお0勝3敗からシリーズを逆転勝利したケースは、NBAプレイオフ史上でまだ1度もない。
ボックススコア:「NBA」