ポール・ジョージのPOキャリアハイ41得点でクリッパーズが第5戦勝利
ロサンゼルス・クリッパーズが現地28日、1勝3敗の崖っぷちで臨んだフェニックス・サンズとのウェスタンカンファレンスファイナル第5戦に116-102で勝利。負けたら終わりのビッグゲームを敵地で制し、シリーズを2勝3敗としてNBAファイナル進出への希望をつなげた。
第5戦でのクリッパーズは、エースのカワイ・レナードに加え、ホームでの第3~第4戦で活躍したイビツァ・ズバッツが膝の怪我で欠場。試合前から暗雲が立ち込める中、ポール・ジョージがキャリア最高のパフォーマンスでチームを勝利に導く。
この日のジョージは、41分の出場でプレイオフ自己最多の41得点、13リバウンド、6アシスト、3スティールをマーク。特に後半は、フィールドゴール12本中10本成功から30得点と完全にゾーン状態で、サンズが巻き返しを図る度に流れをクリッパーズに引き戻すビッグショットを決めていた。
レジェンドスコアラーに仲間入り
これで今季ポストシーズンのポール・ジョージは、開幕から18試合連続で20得点以上を獲得。NBAプレイオフ史上でこれを成し遂げたことのある選手は、過去にマイケル・ジョーダン(1992、1997、1998)、コービー・ブライアント(2008)、ケビン・デュラント(2012、2018)の3選手のみで、いずれもその年のファイナル進出を果たしている。
シーズン敗退を回避したクリッパーズはジョージの他、レジー・ジャクソンが23得点、マーカス・モリスが22得点をマーク。今季プレイオフのクリッパーズは、モリスがFG成功率50%を記録した試合でまだ1度も負けていない(8勝0敗)。
他には、デマーカス・カズンズがわずか11分の出場からプレイオフ自己最多の15得点をあげ、勝利に大貢献している。
▼PG13がCP3をアンクルブレイク
バブルで開催された昨季プレイオフでは、ウェスト準決勝で3勝1敗という圧倒的に有利な状況から総崩れして敗退。メンタルが脆い寄せ集めチームというレッテルを張られたクリッパーズだったが、今年はその汚名を完全に払拭するタフネスを見せつけている。
今季最初の2シリーズでは、どちらも0勝2敗から逆転勝利。ウェスト準決勝第4戦後にカワイ・レナードの負傷離脱が決まった時は、今季優勝が絶望的かと思われたが、そこからエース不在の7試合を4勝3敗で勝ち越した。
なおレナードは今オフにオプション破棄で完全FAとなる可能性があるが、これだけの逆境に打ち勝つハートの強さを存分に証明した今のチームを退団するとは考えにくい。
一方で敗れたサンズは、デビン・ブッカーが31得点、クリス・ポールが22得点/8アシストで奮闘。第3Q中盤には、シューティングファウルをドローしようとしたポールが、受け身なしで背中からフロアに叩きつけられる恐ろしい場面があった。
クリッパーズとサンズのシリーズ第6戦は、現地30日にロサンゼルスで行われる。
ボックススコア:「NBA」