フェニックス・サンズのハートブレイクシーズン
今季のフェニックス・サンズは、昨季に続きとてもエキサイティングなチームだ。開幕前はチェニング・フライ移籍による戦力低下が懸念され、開幕当初もなかなかリズムに乗れていなかったが、12月半ばあたりから体勢を立て直してきた。ガードトリオが上手く機能し始め、モリス兄弟も順調に成長し、アレックス・リンも頼りになるビッグマンへと進化を遂げようとしている。
むしろ今季はさらに強くなった印象だが、53試合を終えた時点で29勝24敗と、昨季の同時期(32勝21敗)よりも勝率が落ちている。ウェスト上位チームの競争が激しすぎるのも1つの理由だが、それ以上に勝てたはずの試合を何度も土壇場で逃してきたことが大きい。そのうちのいくつかは運が悪すぎるハートブレイク・ロスだ。
ハートブレイクその1
・12月8日、クリッパーズ戦 – ブザービーター
オーバータイム残り30秒でサンズは4点リードしていたが、そこからゴールテンディング、ターンオーバーと続き、最後にブレイク・グリフィンのラッキーショットで逆転負け。これにより、今季のサンズは呪われてしまった。
ハートブレイクその2
・12月15日、バックス戦 – ブザービーター
第4Q残り3秒で逆転に成功し、最後のポゼッションも上手く守れたサンズだが、クリス・ミドルトンのスリーはラッキーバウンスでリングに吸い込まれた。
ハートブレイクその3
・1月23日、ロケッツ戦 – ブザービーター
第4Q残り6分の16点ビハインドから同点に追いつく見事なカムバックをみせたサンズだったが、ジェイムス・ハーデンの芸術的なステップバック・ジャンプショットで撃沈。チームやファンにしてみれば、こういう負け方が1番きついのかもしれない。
ハートブレイクその4
・2月2日、グリズリーズ戦
第4Q残り1分40秒でサンズの7点リードだったが、そこからオフェンスが完全に停止。2点リードで迎えた残り5秒では、ディフェンスリバウンドを確保するだけという状況だが、逆にジェフ・グリーンにカウント・ワンスローを与えるという痛恨のファウルを犯してしまった。もうそろそろ許してあげて…。
ハートブレイクその5
・2月8日、キングス戦 – ブザービーター
またしても、ラッキーロールのブザービーター。シュートが入った瞬間のホーナセックHCのリアクションがサンズのシーズンを物語っている。
▼ハートブレイク総集編
グリズリーズ戦での敗北やハーデンのブザービーターは仕方がないにしても、他の3つはバスケの神に嫌われたとしか言いようがない。1チームがここまで集中してブザービーターを食らうのは非常に珍しい気がする。
他にも、デマーカス・カズンズがファウルアウトした11月7日のキングス戦でのオーバータイム敗北。さらにラッセル・ウェストブルックが前半で退場した12月31日のサンダー戦でのOT負けなど、惜しすぎる敗北がいくつかあった。
これらの負け試合が、シーズン終盤のプレイオフレースに大きく響いてきそうである。
Video:「YouTube/NBA」