ネッツのディンウィディー、次の契約先をファンに選ばせる企画を開始
ブルックリン・ネッツのスペンサー・ディンウィディ-が、斬新すぎる形で来夏のフリーエージェンシーに参戦しようとしている。なんと次に自分が契約するチームを、ファンたちに決めてもらおうというものだ。
ディンウィディーは現地15日、米クラウドファンディングプラットフォームの「GoFundMe」で総額約2463万ドル(約26億円)の資金を募るプロジェクトを起案。もし1カ月で目標金額に到達すれば、プロジェクトに支援したファンたちが選ぶ球団と1年のミニマム契約を結ぶつもりだという。
以下、ディンウィディーの声明:
「いつの時代でも、シューズブランドやスポンサーたちがチームの決断に影響を及ぼしてきた。我々選手にとって、最大の支援者は常にファンである。そこで、この外出禁止の期間中に楽しめる企画をやろうと思う。このプロジェクトで不正がないよう、球団のオーナーや関係者たちが参加しないことを願う」
ディンウィディーは2021-22シーズンまでネッツとの契約下にあるが、契約金1230万ドルの最終年はプレイヤーオプション。なので2021年夏にオプションを破棄して、完全FAになる可能性が極めて高い。
このディンウィディーの企画は、選手契約やサラリーキャップ等を取り決める「NBA団体交渉協約(CBA)」的にOKなのだろうか?例えば、ある球団が組織的に資金提供を行い、ディンウィディーを相場よりもはるかに安い金額でチームに迎えられるように算段することも可能だ。
2019-20シーズンのディンウィディーは64試合で20.6得点、6.8アシストを平均。どこでもスターターやシックスマンなどコアメンバーとして大活躍できる優秀な選手。これほどの人材をミニマムサラリーで獲得できるなんて、普通ではあり得ない。
なおディンウィディーのクラウドファンディング設立から2日間で集まった金額は約950ドル。目標金額である2463万ドルには程遠い。そもそもクラウドファンディングの基準としては、あまりにも法外な目標額だ。
ディンウィディー自身も、最初から目標到達は極めて難しいと考えている様子:
「当然ながら2400万ドルは法外な額。意図的にその金額に設定しました。10セントでも目標金額に到達できなかった場合に、集まった全額をチャリティーに寄付すると決めたのも、私自身がこのプロジェクトを実現させる難しさを理解しているからです」
ディンウィディ-のFA企画がどんな結末を迎えるのか注目したい。
ディンウィディーは1カ月ほど前にも、Twitterでシカゴ・ブルズの次期GM候補に名乗りを上げ、具体的なブルズ再建案を提示。話題になった。半分冗談なのだろうが、ネッツと再契約する気がまったくなさそうに見えてしまう…。
ファンディングページ:「GoFundMe」