ヤニス・アデトクンボが2019-20シーズンのDPOYに選出
NBAは現地8月25日、2019-20シーズンの最優秀守備選手(DPOY)を発表。ミルウォーキー・バックスのヤニス・アデトクンボが初受賞を果たした。
今年のDPOYは、100人のスポーツライターやブロードキャスターの投票により決定。投票者はそれぞれ1~3位までを選ぶ方式で、1位票には5ポイント、2位票に3ポイント、3位票には1ポイントが振り当てられる。
その結果、アデトクンボは100票中75票の1位票を獲得し、合計で432ポイントと2位以下を大きく突き放した。
2位はロサンゼルス・レイカーズのアンソニー・デイビスで、1位票数14票から200ポイントを獲得。過去2年連続でDPOYに輝いたユタ・ジャズのルディ・ゴベアは、187ポイントで3位となっている。
以下、2020DPOY投票の詳細:
3位から大きく離れて、76ersのベン・シモンズが4位、ヒートのバム・アデバヨが5位という結果に。ロサンゼルス・クリッパーズのパトリック・ビバリーとピストンズ/キャブスのアンドレ・ドラモンドが、それぞれ1位票を1つ獲得しているのがかなりのサプライズだった。
まだビバリーの1位票獲得は、ギリギリで理解できるかもしれない。今季のクリッパーズは守備効率(100ポゼッションあたりの失点)でトップ5に入っており、特にビバリーがフロアにいる時間帯には優秀な数字を記録している。
一方でアンドレ・ドラモンドの1位票は完全に意味不明。NBAのエキスパートであるはずの世界のメディア関係者100人の中で、「ドラモンドこそDPOYに相応しい」と真剣に考えた記者が1人いるわけだ。
今季のドラモンドはリーグトップの平均リバウンド数(15.2リバウンド)を記録したが、リーグ随一の優秀なディフェンダーだったという印象は全くない。実際にドラモンドが所属した今季ピストンズとキャブスは、両チームとも守備効率でリーグ底辺にいる。
ドラモンドにDPOY1位票を投じたのは、ブルックリン・ネッツをカバーする大ベテランの番記者。ちなみに同記者は、今季オール・ディフェンシブ・チームの投票で、ルカ・ドンチッチを1stチーム、ラッセル・ウェストブルックを2ndチームに選んだことを明かしていた。その理由は、「ディフェンシブ・リバウンドに強い」からだという。
この記者から投票権を取り上げろ、とまでは言いたくないが、NBAのいちファンとして、もう少しちゃんと考えてほしいとは思う。
史上5人目の快挙
これでアデトクンボは、昨季のシーズンMVPに続いて、今季はDPOYを受賞。キャリアを通してMVPとDPOYの両方を獲得した選手は、マイケル・ジョーダン、アキーム・オラジュワン、ケビン・ガーネット、デビッド・ロビンソンに次いで、アデトクンボが史上5人目だ。
さらにアデトクンボは、今季MVPの最有力候補でもある。過去に、同じシーズンに二冠を達成したのは、1988年のジョーダンと1994年のオラジュワンしかいない。
参考記事:「NBA」