東西1位シードのヒートとサンズが第5戦に圧勝、カンファレンス決勝進出に王手
NBAでは現地10日、それぞれのカンファレンスで1位のチームと4位のチームが2勝2敗のイーブンで迎えた2022プレイオフカンファレンス・セミファイナルのシリーズ第5戦を対戦。
イーストではマイアミ・ヒートがフィラデルフィア・76ersに、ウェストではフェニックス・サンズがダラス・マーベリックスにホームで快勝し、シリーズ突破まであと1勝に迫った。
ヒートvs76ers
1試合目では、ヒートが120-85の大差で76ersを撃破。第1Qを31-19で上回って主導権を握ると、そのまま最後まで3ゴール差以上を維持する完全勝利をあげ、シリーズ3勝2敗で王手をかけた。
ロードでの2連敗から大きく立て直したヒートは、ジミー・バトラーがFG15本中9本成功から23得点、9リバウンド、6アシスト、さらに+/-でチーム最多の+36を記録。守備面では、76ersの若手PGタイリース・マキシーを徹底マークし、FG10本中2本の9得点に封じ込める活躍を見せている。
▼Jimmy Buckets!!
今季イースト準決勝シリーズ5試合でのバトラーは、FG成功率53.4%から平均26.6得点と絶好調。1試合平均1.6ファウルに対して1.8スティールを記録している。
ある程度のスパンでファウルよりも多くのスティールを獲得するケースは極めて稀。今季レギュラーシーズンでは、シーズン平均スティールで1.5本以上を記録した17選手の内、スティール数がファウル数を上回っていたのは、バトラーとタイリース・ハリバートンの2人しかいない。
第5戦でのヒートはバトラーの他、マックス・ストラスが19得点/10リバウンドのダブルダブル、ゲイブ・ビンセントが15得点と、ドラフト外選手が奮闘。合計で7選手が二桁得点をマークするバランスの取れたチームプレイで勝利を呼び寄せた。
▼後半には大物プロデューサーのDJキャレドがヒートベンチを激励する場面も
一方で敗れた76ersは、ジョエル・エンビードが17得点、ジェームズ・ハーデンが14得点と、スーパースター2人が苦戦。ホームでの第3~4戦に連勝して勢いに乗ったかと思われたが、第5戦では誰1人として20得点に届かず、特に大黒柱のエンビードは怪我の影響もあってか、FGアテンプト数がわずか12本と積極性に欠けていた。
ヒートと76ersの第6戦は、現地12日にフィラデルフィアで行われる。
サンズvs マブス
同日の第2試合目では、サンズが110-80でマブスに圧勝。僅差で迎えた第3Qを33-14でアウトスコアし、ゲームの主導権を握った。
第5戦でのサンズは、デビン・ブッカーがチーム最多の28得点、デアンドレ・エイトンが20得点/9リバウンドをマーク。3&Dのミケル・ブリッジズとキャム・ジョンソンがそれぞれ14得点で勝利に貢献している。
第5戦でのサンズは守備のスキームをアジャスト。マブス(ドンチッチ)のピック&ロールに対してドロップ・カバレージを止め、スイッチを多用することで、ドンチッチやブランソンのリズムを狂わせることに成功した。
崖っぷちに立たされたマブスは、ルカ・ドンチッチが28得点/11リバウンドのダブルダブル、ジェイレン・ブランソンが21得点をマーク。前半は互角に渡り合っていたものの、第3Qにオフェンスが大失速してしまい、サンズにペースを支配されることになった。
第5戦でのマブスはチーム全体でボールの動きが悪く、合計わずか9アシストに対して16ターンオーバー。シューターたちもリズムを掴めず、スリー成功率25%(32本中8本)に終わっている。
マブスが次の試合で、サンズのスイッチディフェンスに対しどんなアジャストを仕掛けるのか見どころ。第6戦は現地12日にダラスで行われる。
ボックススコア:「NBA」