ジャズがホームでサンダーを圧倒してシリーズ3勝目、ミッチェルは球団新人記録
ユタ・ジャズが現地23日、本拠地ビビント・スマートホーム・アリーナで行われたオクラホマシティ・サンダーとのシリーズ第4戦に113-96で圧勝。第3戦に続いてホームでサンダーをねじ伏せ、2年連続でのカンファレンスセミファイナル進出まであと1勝に迫った。
この日のジャズは、ドノバン・ミッチェルがゲーム最多の33得点、ジョー・イングルズが20得点、ルディ・ゴベアが16得点/10リバウンド、リッキー・ルビオとデリック・フェイバーズがそれぞれ13得点と、スターター全員が二桁得点をマーク。第2Q終盤にイングルズが3連続スリーを決めて流れを引き寄せると、第3Qを32-21で上回って完全に主導権を握り、最終ピリオドは二桁リードを維持したまま余裕の勝利を収めた。
ジャズのPRによると、第4戦でミッチェルが獲得した33得点は、新人選手のプレイオフ得点として球団史上最多(これまでの記録は1986年にカール・マローンが樹立した31得点)。またプレイオフデビューから最初の4試合合計で110得点以上を記録したのは、ウィルト・チェンバレン(158点)、カリーム・アブドゥル・ジャバー(135点)、マイケル・ジョーダン(117点)、ルー・ハドソン(115点)に続いて史上5人目だ。
ポストシーズン4試合でのミッチェルは27.5得点、8.5リバウンド、FG成功率45.3%を平均。各チームとも4試合を終えた時点で、第4Qの得点ではレブロン・ジェイムスやアンソニー・デイビスを上回り、リーグ1位となっている。1年目の選手がプレイオフでこれほどまでのインパクトを残したのは記憶にない(76ersのベン・シモンズも負けてない)。将来的にどんな選手に成長するのか本当に楽しみだ。
試合後のヒーローインタビューでは、本拠地のファンたちから大声援が送られ、感無量の様子だった。
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一方で、第1戦での勝利から3連敗で崖っぷちに立たされたサンダーは、ポール・ジョージが32得点、ラッセル・ウェストブルックが23得点をマーク。序盤は攻守でアグレッシブなプレイを見せ、第2Q残り8分で8点リードを奪取するも、その直後にウェストブルックが3つ目のファウルをコールされたあたりから大失速してしまった。カーメロ・アンソニーはショットが安定せず、18本のFGアテンプトでわずか11得点、フリースロー1本に終わっている。
ユタでの2試合を見る限り、サンダーは調子が悪いというよりも、そもそもゲームプランが根本的に間違っていたような印象だ。
例えばこのシリーズでサンダーは、ジャズのピック&ロールに対し、ビッグ(アダムス)がかなり外まで出てボールハンドラーのドリブルを止めて、ロールマンに対してコーナーからヘルプを送るという攻撃的な守備を展開している。シュートやリムでのフィニッシュに強く、得点力のあるミッチェルにそれを仕掛けるのは理解できるが、フィニッシュ力が弱く多少離れて守っても問題ないルビオを同じように守る意味は一体何なのか?そのためサンダーは3Pラインの守備が疎かになり、第4戦では14本のコーナースリーを打たれている。
ルビオとしては、深く守られるよりも、ビッグやヘルプが外に飛び出してきた方が、持ち味であるパスを活かせるのでありがたい。サンダーは後半からそのあたりをアジャストしようとしたのかもしれないが、それが完全に裏目に出て、今度はロールマンへのヘルプが全く機能せず、何度もノーマークでリムを攻められてしまった。
サンダーの生き残りをかけた第5戦は、現地25日にオクラホマシティで行われる。
ボックススコア:「NBA」