バックスのクリス・ミドルトン、ギリギリで「50-40-90」達成ならず
残念ながら、NBA史上5人目の快挙には僅かに届かなかった。
2019-20シーズンのクリス・ミドルトンは、62試合の出場で20.9得点、6.2リバウンド、4.3アシストを平均。いずれも自己最多と、8年のキャリアでベストシーズンを送り、ミルウォーキー・バックスのリーグ首位に大貢献した。その活躍ぶりから、今季はキャリア2度目のオールスター選出を果たし、さらにオールNBAチーム投票でも多くの票を集めるに違いない。
特にシューティングが絶好調で、FG49.7%、スリー41.5%、フリースロー91.6%を記録。FG成功率0.3%の差で、歴代屈指のオールラウンド・シューターのみが達成してきた「50-40-90」を逃すこととなった。
▼2019-20シーズンのミドルトン
本当に惜しかった。
今季レギュラーシーズン1試合を残した現地8月12日時点でのミドルトンのシューティングスタッツは、FG49.9%。だが13日に行われたメンフィス・グリズリーズとのシーズン最終戦で、フィールドゴール13本中5本成功に終わる。グリズリーズ戦でのミドルトンが、13本中8本のショットを決めていれば、晴れて「50-40-9-0」達成となっていた。
ちなみにNBA史上で「50-40-90」を達成した選手は、ラリー・バード、マーク・プライス、レジー・ミラー、スティーブ・ナッシュ、ダーク・ノビツキー、ケビン・デュラント、ステフィン・カリー、マルコム・ブログドンの8選手のみだ。
「50-40-90」は、スリーポイントショットの精度はもちろん、リムでのフィニッシュ力やドリブル・プルアップからのミドルレンジといった、FG5割超えするためのマルチなスキルが必要となる。そのため、キャリアを通してスリー40%以上を維持する超一流シューターのカイル・コーバーやJJ・レディックは、2点の得点力に乏しいため50-40-90を達成できていない。
しかも、シーズン20得点以上を平均しつつ「50-40-90」を記録したのは、ラリー・バード、ダーク・ノビツキー、ケビン・デュラント、ステフィン・カリーの4人のみ。もしミドルトンが最後の試合で13本中8本以上を成功させていれば、このレジェンド中のレジェンドに仲間入りすることができていたわけだ。
本当に惜しかった…。
スタッツ:「NBA」