コービーが今季2度目のトリプルダブルでレイカーズ10勝目
現地30日に行われたロサンゼルス・レイカーズ対デンバー・ナゲッツ戦は、コービー・ブライアントが32分の出場時間で23得点/11アシスト/11リバウンドを獲得し、キャリア通算21回目のトリプルダブルを記録。レイカーズが111対103でナゲッツを破り、今季10勝目を挙げた。
▼コービー・ブライアント、ナゲッツ戦ハイライト
この日のコービーは、3本のスリーポイントを含む11本中6本のFG成功(54.5%)で23得点と、シューティングが良好。その一方で9つのターンオーバーを喫しており、あと一歩で非公式なクアドラプルダブルを記録するところだった。
レイカーズはコービーの他に4選手が二桁台の得点をマーク。チーム全体でFG成功率52.6%、スリーポイント成功率56%を記録する上々のゲーム内容だった。
▼ナイスコートビジョン
コービーは3試合の離脱から復帰して以来、プレースタイルをアジャストしてきた印象だ。21日までの27試合で1試合につき22.4本を平均していたシュートアテンプト数が、ここ2試合では平均10.5本と半分以下になっている。
ちょうど10日ほど前、サンダー戦とキングス戦の2試合でフィールドゴール成功率24.4%(45本中11本)、ターンオーバー12回を記録したコービーに対して、各方面から多くの批判が集まっていた。メディアやアナリストたちは「無理なシュートを打ちすぎ」と指摘し、ネット上ではアンチだけでなくレイカーズファンたちからも「コービーがいない方がマシ」などといった厳しい声が挙がったほどだ。
そして周囲の批判を裏付けするようなデータまで出始めていた。以下は、最初の27試合でコービーがフロアにいるときとベンチに下がったときのチームのネットレーティング(NetRtg)を比較したもの(データ: @ZachLowe_NBA)。
※NetRtgとは、100ポゼッション当たりの得点(オフェンシブレーティング:OffRtg)から100ポゼッション当たりの失点(ディフェンシブレーティングDefRtg)を引いた得失点差。
▼コービーon/offのレイカーズNetRtg(27試合)
分 | OffRtg | DefRtg | NetRtg | |
On | 957分 | 101.5 | 114.8 | -13.3 |
Off | 354分 | 109.4 | 98.3 | 11.1 |
▼レイカーズ全体の27試合NetRtg
分 | OffRtg | DefRtg | NetRtg |
1311 | 103.6 | 110.4 | -6.9 |
上のテーブル2つが意味するのは:
- レイカーズ全体のNetRtgは-6.9。レイカーズは100ポゼッションあたり相手チームに6.9点差を付けられている
- コービーがフロアにいるときのNetRtgは-13.3。コービーの出場時間帯に、レイカーズは100ポゼッションあたり13.3点のリードを奪われる
- コービーがベンチにいるときのNetRtgは+11.1。コービーがフロアにいないときのレイカーズは、100ポゼッションあたり相手チームから11.1点のリードを奪っている
要するに、コービーがフロアにいる時間帯はレイカーズのパフォーマンスがガタ落ちしするということを示している。ただしNetRtgはフロアをシェアするチームメイトの質も深く関係しているので、これだけで選手の良し悪しを評価するのは問題がある。とはいえ、on/offで24.4のスイングはやはり無視できない。
これに加え、コービーが欠場した23日の試合で、レイカーズがリーグ首位のウォリアーズを破ったことにより、コービー叩きはさらに過熱した。その後、チームが再び2連敗を喫したことで徐々に落ち着いていったが、復帰後2試合でコービーがシュート本数を大きく減らしたのには、もしかすると周囲の批判にこたえるためという部分もあったのかもしれない。
▼コービー、クラッチタイムのアシスト
参考記事:「ESPN」