ラマーカス・オルドリッジのミドルレンジが爆発、シーズンハイ39得点!
サンアントニオ・スパーズが現地7日、本拠地AT&Tセンターで行われたオクラホマシティ・サンダー戦に121-112で勝利。連敗を2で止め、シーズン成績をウェスト5位タイの5勝3敗とした。
この日のスパーズは、ラマーカス・オルドリッジがシーズンハイの39得点で大暴れ。今季開幕7試合で平均16得点とややスロースタート気味だったオルドリッジだが、この試合では得意のミドルレンジゲームが冴えまくり、タフショットを次々と沈めて合計23本中19本のショットを成功させている。
▼今季初の30点ゲーム
こうなった時のオルドリッジは、まさに無敵状態。得意技である左ショルダーのターンアラウンド・ジャンパーをはじめ、ブロックでのフェイスアップやピック&ポップからのキャッチ&シュートなど、どのパターンで打っても綺麗にリングに吸い込まれた。
この日のオルドリッジは13本中11本のミドルレンジショットを沈めている。
スパーズはオルドリッジの他、デジャンテ・マレーが26分の出場で17得点、10アシスト、8リバウンドを記録と、あと一歩でトリプルダブルの活躍。マレーにとって10アシストはキャリア最多となる。
出場時間制限が設けられているマレーだが、今季7試合では12.9得点、8.0リバウンド、5.4アシストを平均。制限が解除されてスタッツがもう少し伸びてくれば、今季MIPの有力候補になるはず。シーズン開幕前日に成立した完全保証の4年/6400万ドルの延長契約が、試合を重ねるにつれて大バーゲンに見えてきた。
▼マレー!!!
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一方で連勝が2で止まったサンダー(3勝5敗)は、ダニーロ・ガリナリが6本中5本のスリーを決めてチームハイの27得点をマーク。2年目ガードのシェイ・ギルジアス・アレクサンダーが21得点をあげている。
今季スパーズの第一印象
シーズン開幕8試合を終えた時点でのスパーズは、ホーム5試合で4勝1敗、ロード3試合で1勝2敗。いわゆる強豪チームとの対戦(レイカーズ、クリッパーズ、ブレイザーズ)では1勝2敗。まずまずのスタートといったところだろうか。
オフェンスは相変わらずミドルレンジ主体の時代に逆行したスタイル。『Cleaning the Glass』のデータによると、今季スパーズのショット配分は、ミドルレンジが45.7%、リムが27.9%、スリーが26.4%となっている。
ミドルレンジの割合がショット全体の45.7%というのはリーグダントツ1位の数字。2位のグリズリーズが35.5%で、カワイ・レナードとルー・ウィリアムズがいるクリッパーズでもチーム全体のミドルレンジの割合は35.2%にとどまっている。
一方でリムとスリーの割合はそれぞれリーグ最下位だ。
▼ショットチャート
モダンNBAでは、ミドルレンジを多発するオフェンスは効率が悪いとされている。相手チームにロングツーを打たせるように守備を展開するチームも多く、スパーズ自身もそんなチームの一つだ。
ただスパーズは決してミドルレンジを打たされているわけではない。ラマーカス・オルドリッジ、デマー・デローザンというミドルレンジマスターが2人もいるからこそ、このオフェンスが機能する。
今季スパーズのオフェンスがこれまでと少し違うのは、シューティングファウルを上手く稼げているところだろう。シーズン8試合を終えた時点での平均フリースロー数はリーグ10位の25.6本。スパーズのFT本数がリーグのトップ10どころか上位半分に入るのは、2010-11シーズン以来初だ。
スリーポイントショットが壊滅的なものの(3p試投数で最下位、3P成功率で25位)、今季のスパーズはミドルレンジとフリースローから点を稼いでおり、得点効率(100ポゼッション当たりの得点)でリーグ8位の109.4点を記録している。
個人的に一つ不満というか希望があるとすれば、デジャンテ・マレーとデリック・ホワイトのガードデュオをもっと起用してほしい。
ボックススコア:「NBA」