レブロン「今夏FAの勝者はステイプルズ・センター」
2019年NBAのオフシーズンは前例がないほど多くのビッグネームが動いた。
まずドラフト前の6月半ばにロサンゼルス・レイカーズがアンソニー・デイビスをトレードで獲得すると、フリーエージェンシー解禁初日には、ケビン・デュラントとカイリー・アービングが揃ってブルックリン・ネッツと契約。イーストでは他にもジミー・バトラーやケンバ・ウォーカー、アル・ホーフォードらがチームを移籍した。
ウェストでは、ロサンゼルス・クリッパーズが将来のアセットの大部分を放出し、昨季ファイナルMVPのカワイ・レナードとポール・ジョージのオールスタータッグを結成。それに対抗するように、ロケッツはOKCからラッセル・ウェストブルックを呼び寄せる電撃トレードを成立させ、ジェイムス・ハーデンとのMVPコンビを作った。
わずか数週間でリーグの勢力図が大きく変わったわけだが、今夏FAでの最大の勝者はどの球団だろう?もちろん結果がすべてなので、2~3年後でないと答えの出ない議論ではあるが、話題の少ないオフシーズンではメイントピックの一つになる。
多くのアナリストやファンたちがレイカーズやクリッパーズ、ネッツの名前を挙げる中、当事者の一人であるレブロン・ジェイムスはこの議論に関して異なる観点を持っている様子。レイカーズのメディアデーが行われた現地27日、レブロンは記者会見で「今夏FAの勝者」について言及した。
「今夏の勝者は誰だ、という議論が話題になっているね。ネッツかクリッパーズ?もしくはレイカーズか?いや、本当の勝者はステイプルズ・センターだ。今夏はステイプルズ・センターの大勝利だよ。バスケットボールファンにしてみれば最高だ。クリッパーズの試合を観戦した翌日にレイカーズの試合を見れる」
– レブロン・ジェイムス
レイカーズとクリッパーズの試合を交互に観戦できるというのは今までもずっとそうだったが、ロサンゼルスの両球団が同じ年にスーパースターチームとして優勝候補に数えられるのは今回が初めて。もしかすると、今季のウェストファイナルで“バトル・オブ・LA”が勃発するかもしれない。レブロンの言う通り、ステイプルズ・センターはもちろん、レイカーズとクリッパーズの試合を頻繁に観戦できるLA在住の(リッチな)NBAファンたちも今夏FAの勝者と言えるだろう。
しばらくウォリアーズの一強時代が続いていた近年のNBAだが、デュラントの移籍によりダイナスティが崩れたため、今季からはどのチームが優勝するのか予想が難しい群雄割拠の時代となる。特にウェスタンカンファレンスのシード争いは、これまで以上に熾烈を極めそうだ。
今季ウェストの有力チームを予想するとすれば、レイカーズ、クリッパーズ、ロケッツ、ジャズ、ナゲッツ、ブレイザーズ。この6チームに加え、デジャンテ・マレーが復帰するスパーズと百戦錬磨のウォリアーズ。特にウォリアーズは、レギュラーシーズンでは苦戦するかもしれないが、プレイオフまでにクレイ・トンプソンが完全復帰できれば、第1ラウンドで何としても対決を避けたいチームだろう。
他にも、ドンチッチ&ポルジンギスの若手スターデュオを中心とするマブスや、昨季に躍進を遂げたキングス。ドラ1のザイオン・ウィリアムソンやJJ・レディック、ロンゾ・ボール、ブランドン・イングラム、デリック・フェイバーズらをロスターに加えたペリカンズあたりも、プレイオフ進出を狙える面白いチームになると思う。
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