レナードが残り6秒で決勝ジャンプショット、スパーズがようやくホーム勝率5割超え
現地2日にAT&Tセンターで行われたサンアントニオ・スパーズ対ワシントン・ウィザーズの試合は、終盤の大接戦を制したスパーズが107-105で辛勝。開幕から5週間で、ついにホーム成績を5勝4敗の勝率5割超えとした。
アウェイ戦で11勝0敗と絶好調の今季スパーズだが、なぜかホームではいいパフォーマンスができていない。この日のウィザーズ戦でも、開始1分でカワイ・レナードが5連続得点をあげ、そのまま好スタートを切るかと思われたが、そこからオフェンスが一気に停滞し、第1Q残り6分でさっそく二桁点差を奪われてしまう。
スパーズはベンチユニットの投入で息を吹き返し、第1Q終了時点で4点差まで詰め寄るも、第2Qもなかなか流れを変えられず。再び9点ビハインドに陥り、ウィザーズにペースを握られかけたが、ピリオド中盤からレナードとラマーカス・オルドリッジが得点を稼いで食い下がると、前半最後のポゼッションでは、マヌ・ジノビリがスティールからブザービーターのスリーを沈め、60-57の3点差で試合を折り返すことができた。
ウィザーズは序盤からシューティングとオフェンスリバウンドでスパーズを苦しめ、前半だけでジョン・ウォールが7アシスト、マーチン・ゴータットが12得点、10リバウンドのダブルダブルを記録した。
▼やっぱり苦しい時には頼りになるマヌ
後半に入ってからも、しばらくはスパーズがあとを追いかける形となるが、第3Q中盤にジノビリがバックコート・バイオレーションをぎりぎりで回避するハッスルプレーを見せ、接戦の大事なポゼッションをセーブ。そこからスパーズは、ベンチ組の奮闘で15-6のランで第3Qをクローズし、6点リードを奪って最終ピリオドを迎える。
第4Qに入るとスパーズの守備が引き締まり、残り時間9分でリードをこの日最大の10点に広げるが、ウィザーズはウォールがオフェンスを牽引して応戦。クラッチタイムは1~2ゴール差を争う大接戦となり、残り時間53秒にブラッドリー・ビールのスリーでウィザーズが逆転すると、対するスパーズはダニー・グリーンが残り19秒でこの試合初のフィールドゴールとなるスリーを沈め、すぐにリードを奪い返した。
その直後に、今度はウォールがアイソレーションからレイアップをねじ込み、試合は再び同点。スパーズはタイムアウト明けのラストポゼッションで、レナードにボールを託す。
通常なら、相手に攻撃のチャンスを与えないため、クロックぎりぎりまでボールをキープする場面だが、レナードは残り7秒でキャッチからすぐさまショットを放ち、ボールがリムをくぐるとガッツポーズ。スパーズは続くウィザーズの攻撃を防いでリバウンドを確保し、勝利を決めた。
Q1 | Q2 | Q3 | Q4 | ||
WSH | 28 | 32 | 14 | 31 | 105 |
SAS | 24 | 33 | 23 | 27 | 107 |
スパーズは、レナードがチームハイの23得点、オルドリッジとパウ・ガソルがそれぞれ19得点をマーク。苦しい時間帯にファインプレーでチームを盛り上げたジノビリが13得点/7アシスト/3スティール、ミルズが10得点、8アシストで大貢献した。
一方で、6勝12敗でイースト13位となったウィザーズは、ビールが23得点、ウォールが17得点/15アシストを記録。前半にリバウンドでスパーズを圧倒したゴータットは、シーズンハイの21得点/18リバウンド(6オフェンスリバウンド)をあげている。
シーズン16勝4敗のウェスト2位と好成績を収めている今季のスパーズだが、ホームでの立ち上がりがどうも安定しない。この日も、トニー・パーカーが欠場したこともあってか、ジノビリがチェックインするまで、オフェンスがほとんど機能していなかった。
今のチームでコンスタントにオフェンスを指揮できるのはパーカーとジノビリだけなので、この2人のどちらかがフロアにいないとボールの動きが停滞する傾向にある。プレーメーカーの獲得/育成は、今後のスパーズにとって最も重要な課題だ。
ボックススコア:「NBA」