グリズリーズ、トニー・アレンの「9番」を永久欠番へ
メンフィス・グリズリーズが現地12日、今夏FAでチームを離れたトニー・アレンの背番号「9」番を永久欠番にすることを正式に発表した。
チームが現役中の選手、しかも他チームに在籍している選手に対して永久欠番化を宣言するのは珍しい。グリズリーズは今回の決定について、オーナーのロバート・J・ペラとGMのクリス・ウォーレスが声明文を出している。
「トニーは7年連続プレーオフ進出を達成したグリズリーズの原動力であり、これからもメンフィスコミュニティの愛すべき一員であり続ける。トニーは比類のない情熱をもってプレイした。彼はタフネスと努力をモットーとしたグリズリーズの伝統を築き上げるのに貢献してくれた。そしてビール・ストリート・ブルーのユニフォームに袖を通したすべての選手たちに対して、彼と同じ燃えるような闘志を持つよう挑み続けてくれた」
– グリズリーズオーナー
「7年連続でのプレーオフ進出、ホームゲームにおけるフェデックス・フォーラムの熱狂、そして『Grit and Grind』と『Believe Memphis』のチームスローガン。トニー・アレンがいなければ、これらは実現しなかっただろう。その過程において、トニーの存在は『リーグで最もタフなディフェンダー』以上のものとなった。アスリートとして前例を見ないほどメンフィスの魂と密接なつながりを持った真のカルトヒーロー的存在となった」
– クリス・ウォーレスGM
グリズリーズにディフェンス第一の精神を植えつけたアレンは、チームに在籍した7シーズンで8.6得点、3.2リバウンド、1.4スティールを平均し、その間に6度のオールディフェンシブチームに選出(1stチーム3回)。永久欠番が決定したことについて記者から尋ねられると、目に涙を浮かべながら喜びと感謝の気持ちを話した。
「知名度を得るためにプレイしたことなんて1度もない。新聞や雑誌で取り上げてもらいたいなんて思ったこともないよ。とにかく僕はハードに、正しいやり方で、勝利のためにプレイしてきた。オールスターゲームにも興味はなかった。ただ、バスケットボール史上最高のディフェンダーの一人として名を残したい。僕の願いはそれだけだった。チャンスを与えてくれたメンフィスに感謝している」
– トニー・アレン
アレンは現地13日に行われるペリカンズ対グリズリーズ戦で、移籍後初めて古巣のフロアに立つ予定。なおグリズリーズは7月にザック・ランドルフの永久欠番も発表しており、2人のユニフォームがフェデックス・フォーラムに掲げられるのはそれぞれが現役引退した後となる。
Image by Sean Davis
参考記事:「NBA」