マイケル・ビーズリーがまた大麻所持で御用、サンズから解雇もあるか?
フェニックス・サンズのフォワード、マイケル・ビーズリーが6日、大麻所持の疑いで逮捕された。一時はNBAの次世代スーパースターに成長するだろうと期待されていた男だが、度重なる不祥事により、今ではキャリア存続の危機にさらされている。
「ローズか、ビーズリーか?」
2008年NBAドラフトの前評判では、この2人のどちらが1位指名を受けてもおかしくない状況だった。
ずば抜けた身体能力を持つデリック・ローズと、片や大学時代からすぐにでもプロで通用するオールラウンドなスキルを身に着けていたビーズリー。結果、1位指名権を持っていたブルズが、地元出身のローズを指名した。ブルズにとってこの時のチョイスは、1983年のマイケル・ジョーダン獲得以来のチーム史上に残る好判断だったと言わざるを得ない。
鳴り物入りでNBAデビューしたこの2人は、キャリアを重ねるにつれ、まったく対照的な道を歩むこととなる。ローズはデビュー3年目の22歳のときに、歴代最年少でMVPを受賞。さらに、ブルズをレギュラーシーズン62勝、プレイオフ・イースタンカンファレンス決勝に導くなど、まさにNBA屈指のスター選手に成長した。
一方のビーズリーは、期待外れと言うべきか…。24歳と若く、まだこれから伸びしろがあるにせよ、今のところ選手としては良くても中の上。何よりもビーズリーの素行の悪さは有名で、とにかく私生活でトラブルが絶えない。
大麻所持がばれたのも、今回が初めてではない。2008年のデビュー直前には、マリオ・チャルマーズらとマリファナを吸引したことが発覚し、NBAから5万ドルの罰金が課せられた。さらにビーズリーは現在、今年1月にアリゾナ州で起きた婦女暴行事件への関与で、警察から取り調べを受けている。
今回の逮捕で、ビーズリーは良くて出場停止処分、最悪で解雇処分になる可能性がでてきた。フェニックスのスポーツラジオホスト、John Gambadoro氏は、サンズが「ストレッチ条項(*1)」を使って、今月半ばにもビーズリーの解雇に踏み切るだろうとみている。
(*1:選手を解雇後、チームは残りの契約金を分割で支払え、サラリーキャップへの負担を軽減できる条項)
仮にサンズを解雇されても、もともと実力のある選手なので、どこかのチームがギャンブルでビーズリーと契約するかもしれない。また、サンズから許しを得て、心機一転やり直すという可能性もある。だがこれをきっかけに、ビーズリーがNBAから完全に干されたとしても、特に驚きではない。
「ローズか、ビーズリーか?」、もはやこの2人を比較しようとする者はどこにもいなくなった…。
Thumbnail by Keith Allison via Flickr
参考記事「SB Nation」、「Arizona Post 」