3&Dのミケル・ブリッジズがサンズと4年9000万ドルの延長契約、エイトンはどうなる?
現地17日、フェニックス・サンズのミケル・ブリッジズがチームとの延長契約に合意した模様だ。
サンズからの正式発表はまだだが、ESPNのエイドリアン・ウォジナロウスキー記者によれば、ブリッジズの延長契約内容は4年/9000万ドル。新契約は2022-23シーズンから始まり、オプション無しの4年フルギャランティーだという。
ビラノバ大学で2度のNCAA制覇(2016年と2018年)を達成したブリッジズは、2018年ドラフト全体10位指名でNBA入り。プロ3年目だった2020-21シーズンは72試合のフル出場で13.5得点、4.3リバウンド、スリー成功率42.5%を平均している。
ブリッジズはリーグトップクラスの3&Dフォワードへと成長を遂げ、昨季サンズの11年ぶりとなるポストシーズン出場、さらに28年ぶりのNBAファイナル進出に大貢献した。
エイトンは?
これで2018年ドラフト組から今オフに延長契約を獲得したのは、ブリッジズが8人目。その内の4選手がマックス契約となっている。
指名順位と契約内容は以下の通り:
- 3位、ルカ・ドンチッチ(5年/2億700万ドル)
- 4位、ジャレン・ジャクソンJr.(4年/1億ドル)
- 5位、トレイ・ヤング(5年/1億7250万ドル)
- 7位、ウィンデル・カーターJr.(4年/5000万ドル)
- 10位、ミケル・ブリッジズ(4年/9000万ドル)
- 11位、シェイ・ギルジアス・アレクサンダー(5年/1億7250万ドル)
- 14位、マイケル・ポーターJr.(5年/1億7250万ドル)
- 27位、ロバート・ウィリアムズ(4年/4800万ドル)
なお今オフの延長契約のデッドラインは現地18日の午後6時だ(日本時間19日午前7時)。
2018年ドラフトクラスでは、ブリッジズのチームメイトでもあるドラフト全体1位指名のデアンドレ・エイトンが宙ぶらりんな状態。現地メディアによれば、エイトンはドンチッチやヤング、SAG、ポーターjr.ら同期のスターと同じマックスサラリーを要求しているという。もし期限までにエイトンとサンズが契約合意に至らなければ、エイトンは来夏に制限付きFAとなる。
昨季のエイトンは69試合で14.4得点、10.5リバウンド、FG成功率62.6%を平均。数字だけを見れば、2年目からショット本数が激減し、平均得点もルーキーシーズン以下のキャリアワーストを記録した。特にポストアップムーブやボールキャッチといったセンタースキルが未成熟で、オフェンス面ではまだまだ課題の多い選手。
その一方でフィニッシャー/ディフェンダーとしては大きく成長しており、昨季サンズのプレイオフランにおいてもキープレイヤーとして大健闘。エイトンほど機動力の高い7フッターは極めてレアで、2021年MVPのニコラ・ヨキッチに「昨季に最も苦戦させられたセンター」と言わしめたほどだ。
▼クリス・ポールのP&Rパートナーを務めることで一皮むけたエイトン
現時点でのエイトンは、同期のルカ・ドンチッチやトレイ・ヤングのようなフランチャイズスターもしくは将来のMVP候補ではない。ただマイケル・ポーターJr.がマックスサラリーでの延長契約を獲得したことを考えると、エイトンも同じオファーを受けるに相応しい功績を残している。
仮にこのままエイトンが来夏に制限付きFAになっても、よほどの事態でもない限り、他チームのオファーシートを経てマックス契約でサンズと再契約するのは確実。なので、今オフのサンズがここまで延長契約を渋っている理由がいまいち分からない。
サンズとしては、もう1年エイトンの様子を見たいという考えがあるのかもしれないが、そういった優柔不断さが球団とスター選手の間に軋轢を生んだケースは過去にいくつもある(例えばジャズとゴードン・ヘイワードみたいな)。
参考記事:「ESPN」