2019NBAルーキーアンケート調査: レブロンが3年連続で現役選手の一番人気に
NBAは現地19日、『Rookie Survey』の2019-20シーズン版を公開した。
Rookie Surveyとは、デビュー前の新人選手たちを対象に実施される毎年恒例のアンケート調査。今年で11回目となる同アンケートでは、「ルーキー・オブ・ザ・イヤーは誰?」「最もアスレチックなルーキーは?」などさまざまな質問にその年のルーキークラスの選手たちが回答する。
2019-20の新人王は誰になる?
- ザイオン・ウィリアムソン(ペリカンズ、1位指名):35%
- ジャ・モラント(グリズリーズ、2位指名):27%
- RJ・バレット(ニックス、3位指名):5%
キャム:レディッシュ(ホークス、10位指名)5%
※昨年の予想:ディアンドレ・エイトン、コリン・セクストン(それぞれ18%)
2019年ドラフト1位指名のザイオン・ウィリアムソンと2位指名のジャ・モラントがトップ2。全体9位指名でワシントン・ウィザーズに入団した八村塁には1票が投じられており、今年のルーキークラスで票を獲得した14選手のうちの1人となった。
ちなみにルーキーアンケートの新人王予想は的中率が非常に低く、過去10回のアンケートで予想通りの結果となったのは2007年のケビン・デュラントのみとなっている。
▼過去のルーキーアンケート予想と実際の受賞者
ROY予想 | 獲得票 | ROY受賞者 | |
2007 | K.デュラント | 54% | K.デュラント |
2009 | B.グリフィン | 55% | T.エバンス |
2010 | J.ウォール | 39% | B.グリフィン |
2012 | A.デイビス | 47% | D.リラード |
2013 | V.オラディポ | 24% | M.C.ウィリアムズ |
2014 | J.パーカー | 53% | A.ウィギンス |
2015 | J.オカフォー | 42% | K.A.タウンズ |
2016 | K.ダン | 29% | M.ブログドン |
2017 | D.スミスJr. | 26% | B.シモンズ |
2018 | D.エイトン | 18% | L.ドンチッチ |
2019 | Z.ウィリアムソン | 35% | ? |
最高のキャリアを送りそうなルーキーは?
- キャム・レディッシュ:19%(ホークス、10位指名)
- ジャ・モラント:16%(グリズリーズ、2位指名)
- ディアンドレ・ハンター:11%(ホークス、4位指名)
- RJ・バレット:5%(ニックス、3位指名)
ジャクソン・ヘイズ:5%(ペリカンズ、8位指名)
コビー・ホワイト:5%(ブルズ、7位指名)
ザイオン・ウィリアムソン:5%(ペリカンズ、1位指名)
アトランタ・ホークスからキャム・レディッシュとディアンドレ・ハンターの2選手がTop3にランクイン。トレイ・ヤングやジョン・コリンズ、ケビン・ハーターを含め、今のホークスが保持する若手コアのポテンシャルは非常に高い。
ザイオン・ウィリアムソンにあまり票が入らなかったのは意外だった。
2019ドラフトで最大のスティールは?
(もっと上位で指名されるべき掘り出し物の選手)
- ボル・ボル:19%(ナゲッツ、44位指名)
ケビン・ポーターJr.:19%(キャブス、30位指名) - カーセン・エドワーズ:5%(セルティックス、33位指名)
ナシール・リトル:5%(ブレイザーズ、25位指名)
アイザイア・ロビー:5%(マブス、45位指名)
コビー・ホワイト:5%(ブルズ、7位指名)
グラント・ウィリアムズ:5%(セルティックス、22位指名)
過去にこの質問で1位に選ばれ、実際に大ブレイクした選手には、ゴールデンステイト・ウォリアーズのドレイモンド・グリーン(2012年35位指名)やユタ・ジャズのドノバン・ミッチェル(2017年13位指名)など。
今季ルーキーで最もアスレチックなのは?
- ザイオン・ウィリアムソン:87%(ペリカンズ、1位指名)
- ブランドン・クラーク:8%(グリズリーズ、21位指名)
ウィリアムソンがこの質問で獲得した87%は、『Rookie Survey』の全項目における過去最大値。これまでの最大値は、2009年のステフィン・カリーが獲得した「ベストシューター」部門での79%だった。
なお8%で2位のブランドン・クラークは、今年のラスベガス・サマーリーグでMVPに輝いている。
▼ウィリアムソンのポテンシャルは10年に1人レベル
今季ルーキーのベストシューターは?
- タイラー・ヘロ:33%(ヒート、13位指名)
- カイル・ガイ:29%(キングス、55位指名)
- キャメロン・ジョンソン:13%(サンズ、11位指名)
- タイ・ジェローム:8%(サンズ、24位指名)
- ジョーダン・プール:4%(ウォリアーズ、28位指名)
ベスト・ディフェンダーは?
- マティス・サイブル:37%(76ers、20位指名)
- ディアンドレ・ハンター:29%(ホークス、4位指名)
- ブランドン・クラーク:8%(グリズリーズ、21位指名)
ジャクソン・ヘイズ:8%(ペリカンズ、8位指名)
ナシール・リトル:8%(ブレイザーズ、25位指名)
ベスト・プレイメイカーは?
- ジャ・モラント:40%(グリズリーズ、2位指名)
- ダリアス・ガーランド:15%(キャブス、5位指名)
- タイ・ジェローム:10%(サンズ、24位指名)
コビー・ホワイト:10%(ブルズ、7位指名)
1位のジャ・モラントは昨季NCAAの合計アシスト数(331本)で全米1位の数字を記録した。グリズリーズではマイク・コンリーの後任PGとして大きな期待を寄せられている。
NBAでプレイするにあたり最もアジャストする必要がある分野は?
- 試合のスピード/ペース:40%
- シーズンの長さ/スケジュール:21%
フィジカル(対戦相手のサイズとパワー):20% - ライフスタイル/時間管理:12%
カレッジバスケ専門家のKen Pomeroy記者によると、 昨季NCAAディビジョン1の平均ペースは、48分あたり82.8ポゼッション。これは昨季NBAのアベレージ(48分あたり100.7ポゼッション)よりも遥かに遅い。NBAはスケジュールが過酷なだけでなく、1試合における運動量もカレッジバスケとは段違いだ。
自分にとって最も向上が必要なスキルは?
- シューティング:32%
- ボールハンドリング:16%
- パス:9%
- フィジカル:7%
- ディシジョン・メイキング:5%
ディフェンス:5%
お金の管理:5%
すべて:5%
お気に入りの現役選手は誰?
- レブロン・ジェイムス:38%
- ケビン・デュラント:20%
- カワイ・レナード:8%
デイミアン・リラード:8% - デビン・ブッカー:5%
ジェイムス・ハーデン:5%
2017年から3年連続でレブロン・ジェイムスが首位。この質問が『Rookie Survey』に追加されたのは今回で10回目で、1位は常にレブロン(4回)、ケビン・デュラント(3回)、コービー・ブライアント(3回)の3選手のいずれかが獲得している。
リーグを代表するスーパースターのステフィン・カリーに1票も入らなかったのが驚き。カリーに憧れて育った世代は、やはりもう少し下なのか?また「現役選手で」という質問なのに、引退からしばらく経つケビン・ガーネットとスティーブ・ナッシュの2人にそれぞれ1票ずつ入っていた。
※ ※ ※
昨季のルーキークラスは、1位から5位指名の選手たちがそれぞれ期待以上(特にドンチッチとヤング)、もしくはそれに近い結果を残し、5人ともオールルーキー・ファーストチームに選出。トップ5位指名全員がファーストチーム入りしたのは、1984年のルーキークラス以来初で34年ぶりだった(当時のトップ5はアキーム・オラジュワン、サム・ボウイ、マイケル・ジョーダン、サム・パーキンス、チャールズ・バークレー)。
2019年のルーキーたちがどんな活躍を見せてくれるのか、今季開幕が待ち遠しい。
参考記事:「NBA」