『Ball don’t lie』が理想の形で実現
現地11月25日、ボールは嘘をつかなかった。
スコシアバンク・アリーナで行われたトロント・ラプターズ対フィラデルフィア・76ers戦の第4Q中盤でのこと。ラプターズのテレンス・デイビスに対し、ジョシュ・リチャードソンへの3Pシューティングファウルがコールされる。
だがリプレイを見ると、デイビスはシュートモーション中のリチャードソンに触れてすらいない。相手がライバルチームの76ers、しかも僅差で迎えた試合終盤ということもあり、ラプターズのホームアリーナは大ブーイングに包まれ、ニック・ナースHCも当然ながら審判に激怒した。
そんな中、バスケットボールの女神(もしくはラシード・ウォーレスの言霊)がラプターズに味方する。キャリアFT成功率82%のリチャードソンが、3本すべてのフリースローに失敗したのだ。
リチャードソンが3本目のフリースローを外すと、スコシアバンク・アリーナからはまるでプレイオフの接戦でクラッチショットが決まったかのような大歓声。
ボールは嘘つかない。
「Ball don’t lie」は、微妙なファウル判定でのフリースローが失敗に終わった際などに使われる審判への抗議のようなもの。元オールスターのラシード・ウォーレスが試合中にしょっちゅう叫んでいた。
この日の試合は、ホームチームのラプターズが101-96で76ersを破って今季ホーム無敗を維持。第4Q残り4分の時点で5点ビハインドを背負うピンチに立たされたが、そこから終了のブザーまで76ersを無得点に抑える鉄壁の守備で巻き返すと、残り1分でパスカル・シアカムが逆転の3点プレイをねじ込んで勝利を掴み取った。
▼スパイシーP
なお同日の試合では、ジョエル・エンビードがキャリア初の無得点(FG11本中0本)に終わっている。
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ボックススコア:「NBA」