サージ・イバカ、ラプターズへ移籍
トロント・ラプターズがついに打倒クリーブランドに向けて大きく動いた。
ラプターズは現地14日、オーランド・マジックとのトレードに合意。テレンス・ロスとドラフト1巡目指名権を放出する代わりに、パワーフォワードのサージ・イバカを獲得する。
▼イバカの背番号は9になる模様
これでラプターズは、穴となっていた先発PFポジションの大幅な補強に成功した。
イバカはリバウンドとリム守備に強いラプターズが必要としていたオールラウンドなビッグマンで、今季マジックでは15.1得点、6.8リバウンドを平均。機動力も高くて複数のポジションをガードできる能力があり、スモールラインアップのセンターを務めることもできる。特にケビン・ラブ/チャニング・フライをフロントコートに置いたキャブスのオールシューターユニットとのマッチアップでは、キープレイヤーになりそうだ。
また今季は3P成功率38.8%とロングレンジショットも安定しており、イバカがストレッチ4として外に出てフロアスペースを広げることで、カイル・ラウリーやデマー・デローザンのペネトレーション、さらにヨナス・バランチュナスのポストプレイも恩威を受けるだろう。
▼今季は古巣サンダー戦でキャリアハイを記録
今季54試合で10.4得点、2.6リバウンドとキャリアベストなシーズンを送っていたベンチスコアラーのテレンス・ロスを失ったのはもちろん大きいが、プレイタイムが大きく伸びると予想される2年目のノーマン・パウエルにとっては躍進のチャンスだ。
なおイバカは今季いっぱいで契約終了となるため、半シーズンのレンタルに終わってしまう可能性はある。またラプターズが仮にイバカとの再契約に成功しても、今夏はカイル・ラウリーがオプションを破棄してFAになると見られており、2人と高額契約を結ぶとなれば、主力の誰かを放出しない限り、多額のラグジュアリータックスを支払うことになる。
今回のトレードでいくつかリスクはあるが、ただラプターズにしてみれば、レブロン・ジェイムスをイーストの王座から引きずり下ろしてリーグ制覇を狙う今以上のチャンスはない。大きな賭けに出る価値は十分にありそうだ。
一方でマジックにとっては、昨季のトレードも含めると、「トバイアス・ハリス+ビクター・オラディポ+2016ドラフト11位指名権(ドマンタス・サボニス)」が「テレンス・ロス+ドラフト1巡目下位指名権」とスワップというやや気が滅入るような結果となった。ただラプターズとのトレードに関しては、今季限りでいなくなる可能性大だった契約最終年のプレイヤーをロスとドラフト指名権に変えられただけでも上等だったと言えるかもしれない。なおマジックが今回手に入れた指名権は、ラプターズかクリッパーズのいずれかの指名権で順位が低い方となる。
参考記事:「Yahoo Sports」