TunaDrama
  • Home
  • ブログ
  • News
  • Video
  • FIBA
  • Twitter
  • Facebook
スティーブ・ナッシュ キャリアスタッツ
2015 9 3

数字で見る「スティーブ・ナッシュの偉大さ」

スティーブ・ナッシュ, ポイントガード, 記録 13

過去3年にわたり怪我に悩まされ続けた末、2015年3月21日にNBAからの正式な引退を決意したスティーブ・ナッシュ。チャンピョンシップにこそ手は届かなかったものの、2度のMVP受賞や5度のアシスト王獲得など、歴代最高のポイントガードの1人に数えるに相応しい堂々たるキャリアを送った。

そのことは、ナッシュが18シーズンで積み上げた功績を見れば一目瞭然だ。

キャリア通算アシスト

ナッシュはキャリア通算で歴代3位となる10,335アシストを記録した。この数字を上回るのはジョン・ストックトンとジェイソン・キッドのみ。

ナッシュ vs. キッド vs. ストックトン

※スタッツは、上から得点、FG%、3P%、アシスト、リバウンド、スティールの順(いずれもキャリア通算)

単純に数字だけを比較すると、ナッシュが2人に劣っているような印象を受ける。得点とリバウンドは3人の中で最も低く、スティールに関しては遠く及ばない。ストックトンやキッド、さらにはゲイリー・ペイトン、アイザイア・トーマス(バッドボーイズ)、クリス・ポールといった新旧のベストPGたちと違い、ナッシュはディフェンスが得意ではなかった。

その一方で、スリーポイントシュートの成功率はキッドとストックトンよりも大幅に高い。ナッシュが史上最高のPGの1人に数えられる最大の理由の一つは、歴代トップクラスのシューティング力を持っていたからだ。

50-40-90

「50-40-90」とは、FG成功率50%以上、3PT成功率40%以上、フリースロー成功率90%以上をシーズン平均で記録すること。トップクラスシューターの証ともいえる極めて達成困難なスタッツで、過去にこれをクリアした選手は、ナッシュを含めて以下の6人しかいない。

※スタッツは、左から得点、FG%、3P%、フリースロー%の順(いずれもキャリア平均)

50-40-90を複数回達成したのはラリー・バードとナッシュの2人だけ。バードが2回だったのに対して、ナッシュは4回記録している。また、ポイントガードで50-40-90を記録したのは、ナッシュの他にマーク・プライスのみだ。

ナッシュのシーズン別シューティング%

ナッシュは、スリーの成功率が高いだけでなく、ボリュームシューターでもあった。3Pアテンプト数は他の50-40-90クラブメンバーよりも大幅に多く、50-40-90を平均しながらシーズンの合計3P成功数で150本を超えた選手はナッシュしかいない。

さらにナッシュのスリーは、半分以上がスポットアップではなく、ドリブルからのプルアップだった。これらを考慮すると、キャリア平均で3P成功率42.8%を記録できたというのは奇跡に近いと思う。

NBAベスト3Pシューターグラフ

※上のグラフは、縦軸が3P成功率、横軸が3P成功数(いずれもキャリア合計)。通算1000本以上のスリーを決めた選手を対象

ナッシュがNBA史上屈指のスリーポイントシューターだったというのは紛れもない事実だ。実際に、現時点でキャリア通算の3P成功数と3P成功率の両方で歴代Top15に入っている選手は、ナッシュ(成功率10位、成功数15位)とカイル・コーバー(成功率6位、成功数11位)の2人しかいない。

さらに繰り返すようだが、ナッシュは他のトップシューターたちに比べて、スポットアップスリーを打つ割合が極めて少なかった。ナッシュと同じくドリブルからのプルアップスリーを多発して、なお高い成功率を維持できているのは、ステファン・カリーくらいだ。

フリースロー成功率は歴代首位

ナッシュは18年のキャリアで合計3384本のフリースローを放ち、その内の90.43%(3060本)を成功させた。これはNBA史上最高の成功率で、他に9割以上を記録している選手はマーク・プライス(90.39%)とステファン・カリー(90.0%)のみとなっている。

MVP

ポイントガードがMVPに選ばれるのは比較的珍しく、1955-56シーズンからの過去60年間で上記の6選手しかいない。その中でも複数回受賞したのは、マジック・ジョンソン(3回)とナッシュ(2回)だけだ。

実績を考えれば、NBA史上最高のポイントガードはマジック・ジョンソンで間違いないだろう。だが、ナッシュのように歴代屈指のシュート力と的確かつクリエイティブなプレーメイキング力を兼ねそろえたユニークなPGは他にいない。

以前パット・ライリーは、ナッシュを「NBA史上最も効率的にプレーできる選手」と評価していたが、まったくその通りだと思う。

Image by Keith Allison/Flickr

参考記事:「SI」

ヒートのハッサン・ホワイトサイドはやっぱりデカい マーキーフ・モリスがツイート、「フェニックスに僕の未来はない」

Related Posts

TJ・マコーネル スティール

ブログ

ペイサーズのTJ・マコーネル、10スティールでのトリプルダブル達成

バディ・ヒールド スリー1000本

ブログ

キングスのバディ・ヒールド、史上最速で通算スリー1000本に到達

ブルズ 記録

ブログ

グリズリーズとブルズ、3ポイントショットで球団新記録

フレッド・バンブリート 記録

ブログ

ラプターズのフレッド・バンブリートが自己最多54得点、ラプターズの新記録樹立

特集

  • アキーム・オラジュワン 「ビッグマンは滅びない」

    アキーム・オラジュワン 「ビッグマンは滅びない」

    2017年10月10日
  • ケビン・ラブ 「誰もが何かを抱えている」

    ケビン・ラブ 「誰もが何かを抱えている」

    2019年12月19日
  • ベスト・オブ・NBA: ニコラ・ヨキッチの多彩なパス

    ベスト・オブ・NBA: ニコラ・ヨキッチの多彩なパス

    2017年10月14日
  • ジミー・バトラー、76er退団を選んだ理由と「ヒート・カルチャー」を語る

    ジミー・バトラー、76er退団を選んだ理由と「ヒート・カルチャー」を語る

    2021年10月1日
  • NBA史上最大の番狂わせ:「We Believe」ウォリアーズが1位シードのマブスを撃破

    NBA史上最大の番狂わせ:「We Believe」ウォリアーズが1位シードのマブスを撃破

    2020年5月6日
  • ポール・ピアース 当時のセルティックスとレイ・アレンの関係を語る

    ポール・ピアース 当時のセルティックスとレイ・アレンの関係を語る

    2015年4月18日
  • デイミアン・リラードが海外掲示板Redditに降臨「なんでも聞いてくれ」

    デイミアン・リラードが海外掲示板Redditに降臨「なんでも聞いてくれ」

    2021年12月7日
  • マブスのリック・カーライルHC「ポストアップは時代遅れ」

    マブスのリック・カーライルHC「ポストアップは時代遅れ」

    2020年6月3日
  • カワイ・レナードがフロアにいるとスパーズの失点が増えるのはなぜ?

    カワイ・レナードがフロアにいるとスパーズの失点が増えるのはなぜ?

    2016年12月31日

NEW

  • ウォリーアズ マブス 第1戦【2022ウェスト決勝】ドンチッチを封じ込めたウォリアーズがマブスとの第1戦に圧勝
  • オール・ルーキー・チーム 2021-222021-22シーズンのオール・ルーキー・チーム発表、トップ5位指名中4人が1stチーム入り
  • マジック 1位指名オーランド・マジックに18年ぶりの幸運、2022年NBAドラフト1位指名権獲得
  • マブス サンズ 第7戦マブスがサンズとの第7戦で記録的な大勝利、11年ぶり5度目のウェスト決勝進出へ
  • ウォリーアズ グリズリーズ 第6戦 2022クレイとルーニーの活躍でウォリアーズが第6戦快勝、3年ぶりのカンファレンス決勝進出へ
  • マブス サンズ 第6戦マブスがサンズとの第6戦に圧勝、今季プレイオフ第一号の第7戦突入へ
  • ジェイソン・テイタム 46得点セルティックスのジェイソン・テイタム、負けたら終わりの第6戦で46得点の躍動
  • ダニー・グリーン ひざ76ersのダニー・グリーン、今季最後の試合で左ひざ前十字靭帯断裂の大怪我
  • ヒート 76ers 第6戦 2022ヒートが4勝2敗で76ersとのシリーズ制覇、2年ぶりのカンファレンス決勝進出へ
  • ホリデー 第5戦 2022ホリデーが終盤に攻守でステップアップ、バックスがセミファイナル第5戦に逆転勝利

ポピュラー

  • オーランド・マジックに18年ぶりの幸運、2022年NBAドラフト1位指名権獲得
    オーランド・マジックに18年ぶりの幸運、2022年NBAドラフト1位指名権獲得
  • 2021-22シーズンのオール・ルーキー・チーム発表、トップ5位指名中4人が1stチーム入り
    2021-22シーズンのオール・ルーキー・チーム発表、トップ5位指名中4人が1stチーム入り
  • 【2022ウェスト決勝】ドンチッチを封じ込めたウォリアーズがマブスとの第1戦に圧勝
    【2022ウェスト決勝】ドンチッチを封じ込めたウォリアーズがマブスとの第1戦に圧勝
  • マブスがサンズとの第7戦で記録的な大勝利、11年ぶり5度目のウェスト決勝進出へ
    マブスがサンズとの第7戦で記録的な大勝利、11年ぶり5度目のウェスト決勝進出へ
  • ジミー・バトラー、76er退団を選んだ理由と「ヒート・カルチャー」を語る
    ジミー・バトラー、76er退団を選んだ理由と「ヒート・カルチャー」を語る
  • クレイとルーニーの活躍でウォリアーズが第6戦快勝、3年ぶりのカンファレンス決勝進出へ
    クレイとルーニーの活躍でウォリアーズが第6戦快勝、3年ぶりのカンファレンス決勝進出へ
  • 【フォーブス誌調べ】歴代アスリートの生涯収入ランキング: ジョーダンが今なお1位
    【フォーブス誌調べ】歴代アスリートの生涯収入ランキング: ジョーダンが今なお1位
  • 76ersのダニー・グリーン、今季最後の試合で左ひざ前十字靭帯断裂の大怪我
    76ersのダニー・グリーン、今季最後の試合で左ひざ前十字靭帯断裂の大怪我
  • マブスがサンズとの第6戦に圧勝、今季プレイオフ第一号の第7戦突入へ
    マブスがサンズとの第6戦に圧勝、今季プレイオフ第一号の第7戦突入へ
  • 【天才=努力】「なぜコービーはすごいのか?」がよく理解できる裏話10個
    【天才=努力】「なぜコービーはすごいのか?」がよく理解できる裏話10個

ランダム

  • 2016ダンクコンテスト 最高2016年オールスターのスラムダンクコンテストが何度見ても最高すぎる
  • ニコラ・ヨキッチ 30 トリプルダブルニコラ・ヨキッチが「30-20-10」のトリプルダブル達成
  • ボグダン・ボグダノヴィッチ ブザービーターボグダノヴィッチのブザービーターでキングスが大逆転勝利
  • ラウリ・マルカネン ダンク【ハイライト】ラウリ・マルカネンがMVPの上から強烈なポスタライズダンク
  • クリス・ポール サンズフェニックス・サンズ、OKCからクリス・ポール獲得

アーカイブ

About

  • Home
  • Privacy Policy
  • About

NBAサイト&ブログ

  • Bulls Fan in Japan (シカゴ・ブルズのファンサイト)
© TunaDrama 2022
Powered by WordPress • Themify WordPress Themes