ユドニス・ハスレムが現役続行、ヒートでキャリア19年目突入へ
マイアミ・ヒートのキャプテンで昨季リーグ最年長だった41歳のユドニス・ハスレムが、2021-22シーズンも選手としてチームに残る決断をした模様だ。
The Athleticのシャムズ・シャラニア記者が関係者から得た情報によると、ハスレムは現地11日にヒートとの契約に合意したとのこと。チームからの正式な発表はまだだが、契約内容は1年/260万ドルのベテランミニマムだという。
プロ18年目だった昨季のハスレムは、5月13日に行われたフィラデルフィア・76ersとの試合でシーズンデビュー。チェックイン早々に得点を決めるなどしてアリーナを沸かせていたが、わずか2分半のプレイタイムで退場処分となり、その後はプレイオフも含め1試合もフロアに立っていない。シーズンを通してオフコートのリーダー役としてチームに貢献した。
▼シーズン合計出場時間が3分未満
ハスレムはこの試合の後、「もしこれが現役最後の試合になるなら、自分らしい終わり方だと思う」と昨季限りでの引退を匂わせるコメントを残していたが、最終的に現役続行を選択した。
これでハスレムは、2003年のNBAデビューからヒート一筋で19年目に突入。同一球団に19年以上所属した選手は過去に、ダーク・ノビツキー(21年)、コービー・ブライアント(20年)、ティム・ダンカン(19年)、ジョン・ストックトン(19年)の4人しかいない。
ヒートのオフシーズン
今オフのヒートは、2021フリーエージェンシーにおける勝ち組の一つだと思う。
今夏FAでヒートが契約/再契約した選手は:
- カイル・ラウリー:3年/8500万ドル(サイン&トレード)
- ダンカン・ロビンソン:5年/9000万ドル
- PJ・タッカー:2年/1500万ドル
- マックス・ストラス:2年/350万ドル
- ゲイブ・ヴィンセント:2年/350万ドル
- マーキーフ・モリス:1年/260万ドル
- ビクター・オラディポ:1年/240万ドル
- ドウェイン・デドモン:1年/240万ドル
昨季までのバックコートコアだったゴラン・ドラギッチとケンドリック・ナンを失ったが、カイル・ラウリーやPJ・タッカー、マーキーフ・モリスら優勝経験を持つタフなベテランが加入。さらにビクター・オラディポやドウェイン・デドモンとミニマム契約を結ぶことができた。
来季ヒートのデプスチャートは:
- PG:カイル・ラウリー、ビクター・オラディポ、ゲイブ・ヴィンセント
- SG:ダンカン・ロビンソン、タイラー・ヒーロー
- SF:ジミー・バトラー、マックス・ストラス
- PF:PJ・タッカー、マーキーフ・モリス、KZ・オクパラ
- C:バム・アデバヨ、ドウェイン・デドモン
ラウリー、ロビンソン、バトラー、タッカー、アデバヨの先発ラインアップはかなり強力。純粋なPGポジションがやや手薄かもしれないが、ラウリーがベンチにいる時間帯はバトラーやオラディポがボールハンドラーを務めることになるだろう。
このチームがイースト頂上のバックスやネッツと真っ向勝負できるかどうかは、オラディポの健康状態、そしてタイラー・ヒーローの成長具合に大きく左右されそうだ。
一方で、元オールスターのビクター・オラディポにとっては、金銭面で最悪のシナリオとなった。
現地メディアによると、昨季のオラディポは2チームからの延長契約オファーを拒否。1つはインディアナ・ペイサーズからの4年/1億1000万ドルで、もう一つはトレード後にヒューストン・ロケッツから提示された2年/4520万ドル。年俸2000万ドル超えの高額オファーを連続で断って今夏FAにかけたが、シーズン中にコンディションを取り戻すことができず、最終的にヒートとの1年ミニマム契約に甘んじる形となった。
2021-22シーズンこそは、オラディポに完全復活して欲しい。
参考記事:「NBA」