ウェストブルックが観客にポップコーン浴びせられ激怒「NBAはもっと選手を守れるようになるべき」
ブーイングだけならまだしも、ポップコーンアタックは完全にアウト。ある観客が選手に対して行ったあまりにも非常識な行為が物議を醸している。
現地26日にウェルズファーゴ・センターで行われたフィラデルフィア・76ers対ワシントン・ウィザーズのシリーズ第2戦でのこと。ウィザーズのラッセル・ウェストブルックが第4Q序盤に足首を負傷してフロアを離脱。ロッカールームに戻るため少し足を引きずりながらゲートをくぐろうとした時、真上にいた観客からポップコーンが投げつけられる。
負傷退場しようとしている選手にポップコーンを浴びせるとか、ファンとしてはもちろん、普通に人として絶対にやってはいけない行為だ。
当然ながらウェストブルックは激怒。怪我も忘れて観客席まで飛び出していこうとするが、周囲にいたスタッフが数人で止めたため事なきを得た。
なお問題を起こした観客は、すぐに強制退場になったとのこと。ウェルズファーゴ・センターの運営は試合後間もなく声明を発表し、「低俗で許されざる行為」と今回のインシデントを強く非難している。
ウェストブルックは試合後の会見で、「手に負えなくなってきている」とファンの問題行動について言及。選手たちを行き過ぎた悪意から守れるよう何か手を打つべきだとリーグに訴えかけた。
「僕に対する侮辱の数々、そしてやりたい放題するファンの多さ。もう手に負えなくなっているよ。物事には限度がある。例えば、街中で俺に頭からポップコーンを浴びせる奴がいたとすれば、その後に何が起きるか分かるよな。球場では選手を守れるようにするべき。NBAはどう動くかな?」
– ラッセル・ウェストブルック
昔から敵地アリーナで行き過ぎた罵声や侮辱の標的にされることが多かったウェストブルック。問題行動を起こしたファンに対して、球場が重い処分を下したことも何度かあり、4年前には同じウェルズファーゴ・センターで、ウェストブルックに向けて中指を立てながら「F〇ck You!」と罵った観客が即退場。
また2019年には、ユタ・ジャズ本拠地のビビント・アリーナで「お前の先祖みたいに跪けよ」という黒人に対する差別的な暴言をした観客が永久出禁となった。
「もちろん僕は(侮辱に対して)スルーすることを学んだ。でもそれにも限度がある。球場でやりたい放題、言いたい放題する観客に何かペナルティを科すルールを作るべき。今回の件について、本当に腹を立てている。同じことを繰り返すのはもううんざりだ。昔から何も変わっていない。むしろ悪化しているよ」
– ラッセル・ウェストブルック
今回のポップコーン事件はネット上でも物議を醸し、レブロン・ジェームズもTwitterで苦言。#ProtectOurPlayers(選手を守れ)というハッシュタグと共に、「犯人の顔を見せるべき」とやや過激なメッセージをツイートした。
「負傷退場しようとしたラスにポップコーンを投げつけた奴の顔が見たい。我々選手はそう思っている。アリーナの至る所にカメラがあるのだから、できない理由はないはずだ!」
こんなことを考えるのは少し不謹慎かもしれないが、ウェストブルックが制止を振り切って観客席に乗り込んだ時に、ポップコーンさんがどんな顔をするのか見てみたかった…。
なお同日の試合は、76ersが120-95でウィザーズに圧勝。シリーズを2勝0敗とした。
参考記事:「ESPN」