15連勝のアトランタ・ホークスがとにかく強い
アトランタ・ホークスが現地23日に行われたオクラホマシティー・サンダーとの試合に勝利し、連勝記録を球団史上最長となる15に伸ばした。
序盤からターンオーバーを連発し、第2Q残り5分20秒の時点でサンダーに9点のリードを奪われていたこの日のホークスだが、そこから徐々に主導権を握り始め、ハーフタイムまでに逆転に成功する。
第3Qは1,2ゴール差をめぐる接戦となり、試合はホークスの4点リードでラスト12分に突入。第4Qに入ると、ホークスは控えガードのデニス・シュローダーを起点に3分間で8-1のランを展開し、点差を一気に11点へと拡大した。
▼シュローダー a.k.a ジャーマン・ロンド
その後はポール・ミルサップが11連続得点を挙げるなどして基本的に二桁台のリードをキープし、ホークスは103対93でサンダーに快勝した。
Q1 | Q2 | Q3 | Q4 | ||
OKC | 30 | 17 | 28 | 18 | 93 |
ATL | 23 | 25 | 31 | 24 | 103 |
ホークスは、ミルサップが22得点/10リバウンドのダブルダブルを記録。ジェフ・ティーグが17得点をマークした他、合計で5選手が二桁台の得点を挙げている。
またカイル・コーバーは、フィールドゴール5本中2本の成功で5得点といまいちリズムに乗れなかったものの、前半終了直前には2試合連続、キャリア17本目となるダンクシュートを決め、スタジアムを沸かせた。
2015年アトランタ・ホークス
ホークスがとにかく強い。過去31試合中29試合に勝利しており、今回の15連勝でもグリズリーズやクリッパーズ、ブレイザーズ、ブルズ、ウィザーズなど、東西の強豪チームを片っ端から撃破している。ボールシェアやスペーシングから生まれる見事なチームオフェンスもさることながら、驚くべきはディフェンス力の高さだ。
主力フロントコートのサイズが比較的小さいためゴール下の守りがやや弱点とされていたホークスだが、最近は絶妙なローテーションでそれをカバーしている。センターやパワーフォワードの機動力が高い上に、「どの状況でスイッチするのか」「どの選手にはヘルプが必要か」など、チームの全員が守備の流れをちゃんと理解している印象。非常にバスケットボールIQの高いチームディフェンスだ。
以下は、11月15日~1月22日までの各チームのオフェンシブレーティング(OffRtg=100ポゼッション当たりの得点)とディフェンシブレーティング(DefRtg=100ポゼッション当たりの失点)の推移をアニメーションで表したグラフ。横軸がOffRtg、縦軸がDefRtgを表しており、オフェンスが強いチームはグラフ右側、ディフェンスが強いチームはグラフ下側にくる(グラフクリックで再生)。
※サークルの色=100ポゼッションあたりの得失点差(OffRtg – DefRtg)、サークルのサイズ=勝率
グラフ by swollencornholio
ここでホークス(ATL)のサークルに注目してほしい。開幕当初はちょうど真ん中あたりにいたが、シーズンが進むにつれて順調に下降し(失点が減少)、今ではウォリアーズ(GSW)に次ぐ低さにつけている。
今季のホークスはオフェンシブレーティングがリーグ6位で、ディフェンシブレーティングが2位。他に攻守両面でトップ10を維持しているのは、リーグ首位のウォリアーズだけだ。
またホークスは、マイク・ビューデンホルザーHCの指揮が素晴らしく、選手の入れ替えやタイムアウトの取り方も非常に上手い。以下は、ホークスがタイムアウト明けによく使うセットプレー集。何としても得点が欲しい大事な場面でシューター(主にカイル・コーバー)をフリーにし、かなりの高確率でプレーをエクスキュートする。
現在ホークスは36勝8敗でイーストダントツの1位。2位のウィザーズとはすでに6.5ゲーム差をつけている。そのハイレベルなバスケは衰える気配をまったく見せておらず、このペースでいけば球団の最高シーズン成績記録である1993-94年の57勝25敗を更新しそうな勢いだ。
参考記事:「ESPN」