ブレイザーズ、ホームでクリッパーズを破り第2ラウンド進出
ポートランド・トレイルブレイザーズが現地29日、本拠地モーダ・センターで行なわれたロサンゼルス・クリッパーズとのシリーズ第6戦に106-103で勝利。4勝2敗で第1ラウンドを突破し、ウェスタンカンファレンス・セミファイナルに駒を進めた。
リードチェンジが19回、点差が1度も3ゴール以上に広がらない大接戦となったこの日の試合は、デイミアン・リラードが27得点/7アシスト、C.J.マッカラムが20得点を獲得してブレイザーズのオフェンスを牽引。ブレイザーズは、6点リードで迎えた第4Q残り2分からクリッパーズに8-2のランを許してしまい、残り時間32秒で同点に追いつかれるが、続くポゼッションでオフェンスリバウンドの際にファウルを受けたメイソン・プラムリーが2本のフリースローを沈めて、残り14秒で再び2点リードを奪取する。
タイムアウトが残されていなかったクリッパーズは、ジャマール・クロフォードがアイソレーションからインサイドにドライブを仕掛けて同点のフローターを狙うも失敗。残り1.5秒でディフェンスリバウンドを確保したブレイザーズが勝利を決めた。
▼リラード
ブレイザーズはリラードとマッカラムの他に、プラムリーが9得点、14リバウンド(5オフェンスリバウンド)、4アシスト、2ブロックでオールラウンドに活躍。モーリス・ハークレス、アレン・クラブ、アル・ファルーク・アミヌの3選手は合計で18本中8本のスリーを成功させて勝利に貢献している。
オフシーズンにラマーカス・オルドリッジをはじめ昨季のスタメン4人を失い、今季は“再建シーズン”になるはずだったブレイザーズだが、レギュラーシーズンをウェスト5位で終え、さらにプレーオフ第2ラウンドまで進むことになるなんて、まったく予想できなかった。WCセミファイナルでは、リーグ首位のウォリアーズと対戦する。
オースティン・リバース
この日は、オースティン・リバースが最高にアツいパフォーマンスをみせてくれた。
クリス・ポールの代わりにスタメン出場したリバースは、第1Qでのリバウンド争いの際に、アミヌの肘で顔面を強打して負傷。多量の出血のため11針を縫うこととなったが、第2Q中盤でさっそくフロアに戻ると、ほとんど片目がつぶれた状態で最後までアグレッシブにプレーし、21得点、8アシスト、6リバウンドと大活躍した。
リバースは試合後の会見で、「今は複雑な心境だ。すごく悲しいし、失望している。だけど同時にとても誇らしく思っている」とコメント。そして涙を浮かべながら、チームメイトのジャマール・クロフォードに感謝の気持ちを語った。
「ジャマールは僕の知る中で最高のチームメイトだ。1年前にLAにきた当時は、多くの人が僕を信用していなかった。父親のおかげでチャンスをもらえたのだろう、みんなそう思っていた。でもジャマールは僕の事を信じてくれていたんだ」
– オースティン・リバース
これまでネタにされることも多々あったリバースだが、この日のパフォーマンスで多くのファンの心を勝ち取ったはず。「父親がいるチームでしかプレーできない」なんて批判は誰もしなくなるだろう。
クリッパズは他に、クロフォードがゲームハイの32得点、デアンドレ・ジョーダンが15得点/20リバウンドのダブルダブルを記録。踵の怪我をおして26分出場したJ.J.レディックは、フィールドゴール12本中7本成功で15得点をあげている。ドック・リバースHCは試合後、「このチームは、私がこれまでコーチしてきたどのチームよりも強いハートを持っていた」と選手たちを称えた。
ボックススコア:「NBA」