クリッパーズが33点差の圧勝でWCF初進出に王手!!デアンドレはフリースローで新記録
大接戦が繰り広げられているイーストに比べ、予想に反してワンサイドゲームが続いている今季のウェスタンカンファレンス・セミファイナル。現地10日に行われたヒューストン・ロケッツ対ロサンゼルス・クリッパーズのシリーズ第4戦では、第3Qに大量リードを奪ったクリッパーズが完全勝利し、球団史上初のカンファレンスファイナル出場まであと1勝に迫った。
試合は、ロケッツが開始4分あたりでさっそくハック戦略を使用。これに対してクリッパーズのドック・リバースHCは、デアンドレ・ジョーダンをベンチに下げなかったため、序盤からジョーダンのフリースローを延々と見守るという手に汗握る刺激的な展開となる。
その結果、ジョーダンは前半だけで28本のフリースローを試投(10本成功)。ハーフにおけるフリースロー・アテンプト数で歴代NBA最多記録を更新した(これまでの記録はシャキール・オニールの27本)。
後半に入ると、第3戦と同様にクリッパーズのオフェンスが大爆発。J.J.レディックの連続スリーやCP3×ジョーダンのアリウープで勢いに乗ると、第3Qに球団プレーオフ史上最多となる43得点を叩きだし、一気に24点のリードを奪った。
▼CP3とジョーダンの連続アリウープ!!
その後もクリッパーズはさらに点差を拡大。ホーム2試合を圧倒的なワンサイド勝利で飾り、シリーズに王手をかけた。
▼悲痛な表情を浮かべるトレバー・アリーザ。デアンドレのFT祭りの挙句、惨敗をみせつけられたロケッツファンたちも同じ気持ちだろう。
Q1 | Q2 | Q3 | Q4 | ||
HOU | 33 | 21 | 25 | 16 | 95 |
LAC | 30 | 30 | 43 | 25 | 128 |
クリッパーズは、デアンドレ・ジョーダンがチームハイの26得点と17リバウンドのダブルダブルを獲得。最終的なフリースロー・アテンプト数は、プレーオフ歴代最多2位の34本だった(14本成功)。
他には、グリフィンが21得点、クリス・ポールが15得点、12アシストをマーク。レディックは7本中4本のスリーポイントを沈め、18得点を記録している。
▼Cp3、グリフィン、ジョーダンのトリオハイライト
敗れたロケッツは、ジェイムス・ハーデンがチームハイの21得点、8リバウンド、6アシストを記録した他、トレバー・アリーザとジェイソン・テリーがそれぞれ4本ずつスリーを成功させ、18得点と16得点をマーク。序盤からファウルトラブルに陥り、第4Q残り10分で退場したドワイト・ハワードは、7得点、6リバウンドに終わった。
「プレーオフになると、感情的になってしまう。どうしても勝ちたいんだ。フラストレーションが溜まるときもあるが、とにかく冷静でいられるよう最善を尽くさなければならない」
– ドワイト・ハワード
それにしてもクリッパーズは強い。CP3負傷離脱という不利な状態で突入したシリーズだが、4試合中3試合に圧勝。平均で1試合119.5点をスコアしており、ロケッツに平均+17の得失点差を付けている。
特にロールプレーヤーたちの活躍が目覚ましく、レディックはFG成功率53.2%で19.5得点を平均。さらにオースティン・リバースも4試合で平均16得点と、2人ともオフェンス面で大きくステップアップした。レディックはディフェンス面でも、ハーデン相手に素晴らしい仕事をこなしている。
▼J.J.レディック、シリーズスタッツ比較
第1ラウンド (vs. SAS) |
第2ラウンド (vs. HOU) |
|
出場時間 | 39.1分 | 38.1分 |
得点 | 13.7 | 19.5 |
FG% | 44.2% | 53.2% |
3PT% | 41.7% | 53.8% |
FT% | 86.7% | 100% |
▼オースティン・リバース、シリーズスタッツ比較
第1ラウンド (vs. SAS) |
第2ラウンド (vs. HOU) |
|
出場時間 | 14.2分 | 25.3分 |
得点 | 5.4 | 16.0 |
FG% | 41.0% | 55.8% |
3PT% | 28.6% | 55.6% |
FT% | 50% | 75% |
ロケッツの生き残りをかけたシリーズ第5戦は、現地12日にヒューストンで行われる。
ボックススコア:「NBA/Stats」