シクサーズ、4年ぶりにラプターズに勝利
フィラデルフィア・76ersの暗黒時代が、ようやく終わりを迎えつつある。現地18日には、本拠地ウェルズファーゴセンターでイースト2位のトロント・ラプターズを89点に抑えて撃破。シクサーズがラプターズから勝利をあげるのは、2013年1月18日以来ちょうど4年ぶりで15試合ぶりだ。
試合は、第1Qを18-8のランでスタートしたシクサーズが大部分でペースを握るも、ラプターズは第4Qにデマー・デローザンのピリオド14得点で反撃し、残り時間1分53秒で逆転に成功。対する76ersは、フリースローとレイアップで再び4点リードを奪い返すと、残り30秒を切ったラプターズのポゼッションでは、ロバート・コビントンとジョエル・エンビードが見事な連係守備でカイル・ラウリーのアイソレーションアタックを阻止し、ホームでの金星を決めた。
シクサーズは、試合前に体調不良とされていたエンビードが、27分の出場でゲームハイ26得点、9リバウンド、アーサン・イリヤソバが18得点を記録。ルーキーのダリオ・サリッチは8得点、9リバウンドをあげ、第4Qには2連続ブロックでチームの士気を高めるファインプレーを見せた。
今季を8勝24敗でスタートしたシクサーズだが、1月に入ってからの8試合では6勝2敗と絶好調。特にエンビードの活躍が目覚ましく、2シーズン全休を経てからのルーキーデビューだが、すでに立派な大黒柱へと成長しつつある。1試合27分前後と制限された出場時間で約20得点を平均するオフェンスもさることながら、それ以上にディフェンス面でのインパクトが大きい。
今季のシクサーズは、エンビードがフロアにいる時間帯に、守備スタッツ(DefRtg=100ポゼッションあたりの失点)でリーグ首位となる98.8を記録している。
▼エンビードON/OFF時のチーム守備スタッツ
エンビードON | エンビードOFF | |
DefRtg | 98.8 | 108.2 |
OPP FG% | 42.2% | 46.6% |
※OPP FG%=対戦相手のFG成功率
またシーズン通算の得失点差(+/-)でも、シクサーズはエンビードが出場した合計736分で+68点を記録。反対に、エンビードがいない時間帯は、合計1202分で-292点と大きくアウトスコアされている。今のシクサーズのロスターをプラスに引っ張れるというのは凄い。
現在エンビードは、12月23日のサンズ戦から10試合連続で20得点以上をマーク。シクサーズのルーキーでこれを達成するのは、1996-97シーズンのアレン・アイバーソン以来初めてとなる。
ESPNの報道によれば、ドラフト1位ルーキーのベン・シモンズが、オールスターブレイク後から3月あたりに復帰してデビューを飾る可能性があるとのこと。今季プレーオフへの進出は厳しいかもしれないが、シクサーズの将来は明るい。
ボックススコア:「NBA」