クリッパーズ、マイクロソフト前CEOに20億ドルで売却合意
米マイクロソフトの元最高経営責任者で世界有数の大富豪スティーブ・バルマー氏がロサンゼルス・クリッパーズの買収に乗り出した。入札額はNBA史上最高となる20億ドル(約2000億円)。複数のメディアが報じている。
『ロサンゼルス・タイムズ』によると、ドナルド・スターリング氏の妻シェリー夫人は29日にバルマー氏との間でチーム売却契約に合意し、現在はNBAからの承認を待っている状態。リーグオーナーの4分の3から賛成が得られれば正式に取引が成立するものとみられる。
この取引が確定すれば、クリッパーズは最も高価なNBAフランチャイズとなる。
ロサンゼルス・クリッパーズ | 20億ドル |
ニューヨーク・ニックス | 14億ドル |
ロサンゼルス・レイカーズ | 14億ドル |
シカゴ・ブルズ | 10億ドル |
ボストン・セルティックス | 8.75億ドル |
※ESPN調べ
スティーブ・バルマーってこんな人
スティーブ・バルマーはミシガン州デトロイト出身。幼いころから学業優秀で、高校時代にはSAT (大学進学適性試験)の数学で満点を取った秀才だったらしい。大学は名門校ハーバードに進学、そこでマイクロソフト創設者のビル・ゲイツと出会った。バルマーは当時からバスケットボールを愛しており、在学中はハーバードバスケットボールチームのスタッツトラッキングを1試合12ドルで受け持っていたという。
ハーバード卒業後は家庭用製品大手の「P&G」に就職。その2年後に経営学修士取得のためスタンフォード大学経営大学院に入学したが、ビル・ゲイツから誘いを受け中退し、1980年に最初のビジネスマネージャーとしてマイクロソフトに入社した。
その後さまざまな事業部の管理職を担当し、ビル・ゲイツの後釜として2000年にCEOに就任。14年間マイクロソフトのトップを勤め上げ、今年の2月に辞任した。現在58歳で総資産は200億ドル(約2兆円)ともいわれており、フォーブス誌の「世界長者ランキング」で現在35位となっている。
バルマーは昨年、他の投資家と共同でサクラメント・キングスを買収してシアトルに移転する計画を立てていたが、NBAの承認を得られなかったため断念。「ウォール・ストリート・ジャーナル」によると、クリッパーズの移転は考えていないという。
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ソース:「LA Times」