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NBA 番狂わせ
2020 5 6

NBA史上最大の番狂わせ:「We Believe」ウォリアーズが1位シードのマブスを撃破

ウォリアーズ, マブス 0

今から13年前の2007年5月3日、ウェスト8位シードのゴールデンステイト・ウォリアーズが、プレイオフ第1ラウンドで1位シードのダラス・マーベリックスに勝利。「NBA史上最大の番狂わせ」とされるシリーズだ。

マブスは2006年のNBAファイナルでマイアミ・ヒート相手に2勝0敗のリードから惜敗。続く2006-07シーズンでは、前年の悔しさをバネに球団史上最高成績となる67勝15敗を記録する快進撃を見せ、トップシードでプレイオフ進出を決める。エースのダーク・ノビツキーはマブス初のMVPに輝いた。

優勝大本命として2007ポストシーズンに臨んだマブス。初優勝へのシナリオは完璧に見えたが、その前に立ちはだかったのが「We Believe」のウォリアーズだった。

▼シリーズ第1戦のバロン・デイビス

当時のウォリアーズは、決して強豪チームではなく、むしろ10年以上にわたる低迷に苦しむ絶望的な弱小球団だった。

1994年から2006年までの12シーズン連続でレギュラーシーズン敗退。2006-07シーズンも大部分で借金状態が続き、今年もまた駄目かと思われていた。だがシーズン最後の21試合を16勝5敗で勝ち越し、レギュラーシーズン最終日に42勝40敗で8位シードでのプレイオフ進出を決める。

ウォリアーズにとって、ポストシーズンは13年ぶりの快挙。そういった背景もあって、当時のウォリアーズファンは「We Believe」というスローガンを掲げて熱狂した。

そうして迎えた2007年ウェスタンカンファレンス第1ラウンド。1999-00レイカーズ以来初、史上9チーム目となる67勝を達成したマブスに、ギリギリでプレイオフに滑り込んだ万年弱小チームのウォリアーズが挑む。マブスが完全有利と思われていたシリーズだったが、ウォリアーズが奇跡を起こす。

当時のNBAは、今ほど3ポイントショットに重点を置いておらず、「3&D」や「ストレッチビッグ」といったワードもなかった時代だ。そんな中でウォリアーズは、機動力とフロアスペース重視のスモールラインアップを軸としたラン&ガンを展開し、1位シードのマブスを圧倒。時代を先取りしたかのようなオフェンススタイルだった。

▼シリーズ第3戦

ウォリアーズは敵地での第1戦で二桁点差の快勝をあげて大波乱を巻き起こすと、続く3試合中2試合に勝利してシリーズに王手。

第5戦では残り時間2分30秒の6点リードから逆転負けを喫するも、オラクルアリーナでの第6戦に111-86で圧勝し、1991年以来となるウェスト準決勝進出を決めた。

「We Believe」ウォリアーズのベストプレイヤーは間違いなくバロン・デイビスだが、マブスとのシリーズでのMVPは、2007年1月にトレードでチームに加入したスティーブン・ジャクソンだったと言えるかもしれない。

同シリーズでのジャクソンは22.8得点、4.5リバウンド、3.7アシストを平均しつつ、守備でもオールラウンドに大活躍。要所要所でダーク・ノビツキーのガードも担当した。ノビツキーは6試合で平均19.7得点、FG成功率38.3%と、MVPとしてはかなり物足りない結果に終わっている。

▼第6戦でのジャクソンはスリー7本に成功

マブスにとって、 「We Believe」 ウォリアーズは最高に相性の悪い相手だった。また、前年までマブスのHCを務め、チームの弱点を知り尽くしていたドン・ネルソンがウォリアーズの指揮を執っていたというのも、番狂わせの大きな要因になったはずだ。

優勝候補のマブスを破った2007年のウォリアーズは、続くウェストセミファイナルで1勝4敗でユタ・ジャズに敗退。その後は再び低迷期に入り、ステフィン・カリーがスタープレイヤーとして台頭する2012-13シーズンまでプレイオフから遠ざかっていた。

大記録は残せなかったものの、多くのファンの記憶に残ることとなったチーム。「We Believe」はまさに奇跡の1年だったと言える。

ノビツキー祭壇誕生へ

1位シードのチームが8位シードに敗北したのは、この時がNBA史上3回目だった(その後、2011年のスパーズと2012年のブルズが1位シードで1回戦敗退したので計5回)。

まさかの結末に、当時28歳だったダーク・ノビツキーはフラストレーションを爆発。オラクルアリーナでのシリーズ第6戦の試合後、ロッカールームに戻ったノビツキーは全力でゴミ箱に八つ当たりをし、部屋の壁に大きな穴をあけてしまう。

器物破損の被害者となったウォリアーズだが、ノビツキーにその責任を問うようなことはしなかった。壁の穴は修復せずにそのまま保存。そこにWe BelieveのTシャツを祭り、さらに数年後にはノビツキーが直筆サインを穴の下に付与する。「ダーク祭壇」(The Dirk Shrine)として、オラクルアリーナのレガシーの一部となった。

The Dirk shrine, where he threw the trash can that made this hole in the wall, will be cut out and moved to Golden State’s new arena next season, a Warrior official said. pic.twitter.com/mpW46Rsuvl

— Eddie Sefko (@ESefko) December 23, 2018

ウォリアーズは2019-20シーズンから長年のホームだったオークランドのオラクルアリーナを離れ、サンフランシスコ市内のチェイスセンターに本拠地を移転。「ダーク祭壇」は壁をそそのまま切り抜く形で、新アリーナへと継承されたようだ。

シリーズスタッツ:「Basketball Reference」

【ハイライト】デイミアン・リラードが逆転ブザービーターでシリーズに決着、2014年 【ハイライト】タイソン・チャンドラーがカリーのシューズトスを阻止、2014年12月

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