ナゲッツのボル・ボル、練習試合初日に大活躍
現地7月22日、NBAではシーズン再開地オーランドのディズニー・ワールド・リゾートでついにチーム間での練習試合がスタート。選手たちにとっては、コロナウイルス感染拡大によるリーグ中断から約4カ月半ぶりとなる実戦だ。
実戦再開の初日に最も注目を集めたのは、デンバー・ナゲッツ新人のボル・ボルだった。
ボル・ボルは2019年ドラフトでナゲッツから全体44位指名を受けた身長218cmのセンター。1986年と89年にNBAブロック王に輝いたマヌート・ボルの次男。今季はナゲッツとツーウェイ契約を結んでいたが、レギュラーシーズン中は1度も出番がなかった。
そんなボル・ボルが、22日に行われたワシントン・ウィザーズとの練習試合に先発出場。キャリア初となるNBAでの実戦で、序盤からファインプレイを連発する。
第1Q中盤には、相手のレイアップをブロックしてそのままガードのようにボールを運ぶと、まさかのプルアップ・スリーをヒット。
▼ボル・ボル・スリー
さらにこの2分後には、信じられないリーチで八村塁のミドルレンジショットを完璧にブロックする。
▼ボル・ボル・ブロック
この日のボル・ボルは32分の出場で16得点、10リバウンド、6ブロックと活躍。ナゲッツの89-82での勝利に大貢献した。
練習試合初日でのナゲッツ先発は、ボル・ボル、ニコラ・ヨキッチ、ポール・ミルサップ、メイソン・プラムリー、ジェレミー・グラントの5人。PF2人にC3人と、公式戦では絶対に見ることのないイレギュラーな超ビッグラインアップだ。
なおフランチャイズスターのヨキッチは、1カ月前に新型コロナウイルスに感染。コンディションが心配されていたが、この日の練習試合では27分をプレイし、久々の実戦だけにミスが多かったものの、第1Qにはキレキレのロングパスでボル・ボルの初フィールドゴールにアシストした。
一方で敗れたウィザーズは、八村塁が18得点/9リバウンドで奮闘。シーズン再開にあたり、ウィザーズからはブラッドリー・ビールとダービス・ベルターンスが不参加なため、今後も八村がチームのリードスコアラーを担うことになる。
同日には他にも、オーランド・マジックとロサンゼルス・クリッパーズ、ニューオリンズ・ペリカンズとブルックリン・ネッツ、サクラメント・キングスとマイアミ・ヒートが対戦。優勝候補のクリッパーズでは、今季レギュラーシーズンで怪我に悩まされ続けていたポール・ジョージが好調そうだった。
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個人的な感想として、観客の声援がないことはそれほど気にならなかった。ちょうどFIBAの予選リーグを見ているような感覚。ただそれは、久々にNBAの実戦を見れたという感動が大きかっただけなのかもしれないし、プレイオフが始まると無観客での試合に物足りなさを感じるのかもしれない。
でもどんな形であれ、やっぱりバスケの試合は面白い。
ボックススコア:「NBA」