バックスが16点差からロケッツに逆転勝利、ヤニスは30得点トリプルダブル
昨季イースト王者のミルウォーキー・バックスが現地24日、トヨタセンターでヒューストン・ロケッツとのシーズン開幕戦を対決。後半の大量得点差を跳ね返して117-111で逆転勝利を手にした。
開始5分でヤニス・アデトクンボとエリック・ブレッドソーの主力2人がファウルトラブルに陥り、前半はまったくリズムを掴めなかった今季開幕戦でのバックス。後半に入ってからもしばらく調子が上がらず、第3Qに最大で16点差を付けられ、完全にロケッツに主導権を握られたかに見えたが、最終ピリオドに怒涛の猛反撃を仕掛けて試合をひっくり返す。
バックスは11点ビハインドで迎えた第4Q開始からアデトクンボの4連続フィールドゴールで息を吹き返すと、エルサン・イルヤソバも連続でショットを決め、残り時間8分30秒にはこの日初めてのリード獲得に成功。
その後、アデトクンボが残り5分台にファウルアウトするという大ピンチに陥るが、そこからは最初の3ピリオドで無得点だったブルック・ロペスがステップアップした他、クリス・ミドルトンやウェスリー・マシューズもクラッチスリーを沈め、チーム一丸となって正念場を乗り切った。
▼ナイス・チームワーク
https://twitter.com/NBAFRANCE/status/1187555443385626624
▼ローポストで暴れまくるブルック・ロペスを見たのは久々な気がする
▼エルサンのダガー。「なんでここで打つの!?」と思ってしまったが、しっかりとショットを決めてくるところが素敵
敵地での開幕戦に勝利したバックスは、アデトクンボが28分の出場で30得点、13リバウンド、11アシストをマーク。ファウルトラブルによりプレイタイムが大きく制限されたが、それでも支配的なパフォーマンスで今季リーグ第1号のトリプルダブルを達成した。
▼ヤニスはペイントエリアの外から5本のショットを決めた(スリー2本)
アデトクンボの他には、マルコム・ブログドンの代わりにチームに加入したマシューズが14得点で奮闘。FIBAワールドカップで大活躍したイルヤソバは13得点/11リバウンドのダブルダブルを記録し、必殺技のテイクチャージもしっかりと4本決めた。
バックスの守備
なおこの日のバックスは昨季と同様、ジェイムス・ハーデンに対して左側の真横にディフェンダーを張り付けて、右サイドへと誘導する特殊な守備戦略を採用。ハーデンのステップバック・スリーと左サイドからのペネトレーションを封じ込めるためだ。
結果としてロケッツにアリウープやコーナースリーを何本も許してしまったが、その代わりに昨季得点王のハーデンをFG13本中2本の19得点に抑えることに成功。この日のハーデンは14アシストをマークするも、オフェンシブファウル数(4回)がFG成功数(2本)を上回ってしまうほどスコアリングに精彩を欠いていた。
▼これ
この対ハーデン守備はディフェンスの基本から極端にかけ離れており、ギャンブル性も高いので、個人的にあまり有効な戦略とは思えない。実際に昨季プレイオフでユタ・ジャズが同じ守り方をしたが、悲惨な結果に終わっている。
ただその一方で、バックスが同戦略を採用し始めた昨季以降の直接対決3試合(今日の一戦も含む)では、ハーデンがスリー33本中8本、ターンオーバー20本と大苦戦しているのも事実。バックスとジャズの場合では何が違うのか、今度じっくりと観察してみたいと思う。
ホームでの開幕戦に敗れたロケッツはハーデンの他、新チームデビューだったラッセル・ウェストブルックが24得点、16リバウンド、7アシストで活躍。PJ・タッカーは8本中5本のスリーを沈めて17得点をあげた。
ボックススコア:「NBA」