キャブスが4年連続でイースト制覇
2018年もイーストの王座は変わらなかった。
クリーブランド・キャバリアーズが現地27日、TDガーデンで行われたボストン・セルティックスとのシリーズ第7戦に87-97で勝利。4年連続でのNBAファイナル進出を決めた。
ケビン・ラブ不在でシーズン最終戦に臨んだこの日のキャブスは、レブロンが一度もベンチに下がることなく、48分のフル出場で35得点、15リバウンド、9アシストで大活躍。前半には16点ビハインドのピンチに陥ったが、第2Q終盤から巻き返して接戦に持ち込むと、1点差で迎えた第4Q残り6分から16-7のランでクラッチタイムを制した。
▼フル出場の選手が終盤にこれをやるのは反則すぎる
これでレブロンは、ヒート1年目の2011年から8年連続でのファイナル進出を達成。史上6人目の大快挙で、他の5人はビル・ラッセルをはじめとする1950~60年代セルティックスのメンバーのみだ。
またプレイオフのシリーズを0勝2敗のビハインドから逆転勝利したのは、今回のキャブスが史上20チーム目(281チーム中)。その20チーム中3チームがレブロン率いるキャブスとなっている(後の2つは2007年イーストファイナル、2016年NBAファイナル)。
▼レブロンのプレイオフハイライト
キャブスはレブロンの他、ラブの代わりに先発出場したジェフ・グリーンがステップアップし、42分の出場で19得点、8リバウンドを記録。スターター全員が30分以上フロアに立ち、トリスタン・トンプソンやジョージ・ヒルもディフェンスで貢献した。
オフシーズンにカイリー・アービングと決別し、さらにシーズン中も新チームがなかなか噛み合わずトレードデッドラインでロスター大改造に踏み切るなど、決して順風満帆とは言えなかった今季のキャブス。プレイオフでも最初のラウンドから第7戦突入と大苦戦したが、最終的にはイースト覇権の維持に成功した。
なお4位シード以下からカンファレンスを制覇したのは、今年のキャブスが史上5チーム目。1994-95シーズンのヒューストン・ロケッツ以来23年ぶりとなる。
さすが“キング・ジェイムス”としか言いようのない快進撃だが、レブロンは試合後のトロフィー授与セレモニーの場で「バスケットボールはチームスポーツ」という点を強調し、「またファイナルに行けるのはチームメイトのおかげ」とキャブスのサポーティングキャストを称賛しながら、『キャブス=レブロン+その他』というアイデアを牽制した。
「キャブスの勝敗にかかわらず、僕が見出しを飾る場合が多いのは確かだ。だがバスケットボールはチームスポーツであり、それがこのスポーツで成功するための条件。9歳でバスケットボールを始めた時にそのことを学んだ。多くの人間が僕のチームメイトを否定しようとしている。そういった連中は、アリーナに足を踏み入れたことも、バスケットボールをプレイしたこともなく、ユニホームを身に着けたこともなければ、団体スポーツをやった経験もない。そんな連中が僕のチームメイトを批判するのはフェアじゃない。今年もファイナルに進出できたのはチームメイトたちのおかげだ」
– レブロン・ジェイムス
キャブスは4年連続となるファイナルで、ウォリアーズ/ロケッツシリーズの勝者と対戦する。
一方で今季ポストシーズン初めてのホーム黒星となったセルティックスは、ジェイソン・テイタムが24得点/7リバウンド、アル・ホーフォードが17得点、マーカス・モリスが14得点/12リバウンドのダブルダブルを記録。試合を通して好守備を展開できていたものの、外のシュートがまったく決まらず、先発バックコートのテリー・ロジアーとジェイレン・ブラウンはスリー22本中3本に終わった。
▼テイタムがレブロンをポスタライズ
前半の二桁得点差から後半に逆転負けという普段とは真逆の展開でホーム惜敗を喫し、ファイナル進出を逃したセルティックスだが、シーズンを通して誰もが予想できなかった大成功を収めた。ゴードン・ヘイワードとカイリー・アービングの怪我さえなければと思うとすごく残念だが、その分テイタムやブラウン、ロジアーら若手が成長できる機会になったと思う。
来季はカンファレンス決勝のロスターにオールスター2人が加わると考えれば、セルティックスの未来は明るい。
ボックススコア:「NBA」