セルティックスがケンバ・ウォーカーをトレード放出でアル・ホーフォード獲得
今オフにボストン・セルティックスのヘッドコーチから球団社長へとジョブチェンジした名将ブラッド・スティーブンス。フロントオフィストップとしての最初の大仕事で、元オールスターをチームに呼び戻した。
セルティックスは現地18日、オクラホマシティ・サンダーとの間でトレードが成立したことを発表。ケンバ・ウォーカーと2021年ドラフト1巡目指名権(16位指名)、2025年ドラフト2巡目指名権を放出し、サンダーからアル・ホーフォードとモーゼス・ブラウン、2023年ドラフト2巡目指名権を獲得する。
ウォーカーは2019年のオフシーズンに4年/1億4100万ドルのサイン&トレードでホーネッツからセルティックスに移籍。2シーズンで19.9得点、4.8アシストを平均した。
オンコートでのパフォーマンスは決して悪くなかったが、その一方で特に今季は膝の怪我によりコンディションが安定せず、2~4試合出場して休むを繰り返し。今年のプレイオフ第1ラウンドでも、第4戦と第5戦を膝の負傷で欠場している。
今回のトレードで、セルティックスはまずサラリーの削減に成功。ウォーカーとホーフォードの契約はそれぞれ残り2年だが、ホーフォードの方が総額で2000万ドルほど安い。
▼ウォーカーとホーフォードの残り契約
2021-22 | 2022-23 | 合計 | |
---|---|---|---|
ケンバ・ウォーカー | 3600万ドル | 3765万ドル (オプション) | 7365万ドル |
アル・ホーフォード | 2700万ドル | 2650万ドル (部分保証) | 5350万ドル |
ホーフォードの2022-23シーズンのサラリーは、2650万ドルの内、1450万ドルだけがギャランティ。よって、もしセルティックスが2022年のオフシーズンにホーフォードをウェイブすれば、ウォーカーをトレードしなかった場合と比べて約3200万ドルを節約できることになる。
2020-21シーズンのセルティックスは、サラリー総額を贅沢税ラインの下に抑えた。ただ来季からはジェイソン・テイタムのマックス契約が施行となるので、ラグジュアリータックス回避は極めて難しいだろう。ウォーカーとミルサップをスワップすることで、来季サラリーから900万ドルを削れたのはかなり大きい。
サラリー削減のためにドラフト1巡目指名権を手放すこととなったが、その代わりにOKCからビッグマンのモーゼス・ブラウンを獲得。今年のドラフトでブラウンを16位指名したと考えれば、それほど悪くない。
今季のブラウンは、43試合の出場で8.6得点、8.9リバウンドを平均した。
またホーフォードは再びプレイオフチームに返り咲き。OKCに所属した今季はわずか28試合の出場にとどまったが、76ersでの1年間とは違い、本来の良さを十分に出せていた印象(14.2得点/6.7リバウンドを平均)。来季はオフェンスの中継地点やストレッチ5として、古巣セルティックスに貢献できるはずだ。
OKCはまた指名権ゲット
2019年のオフシーズンにラッセル・ウェストブルックとポール・ジョージをトレード放出して以降、積極的にバッドサラリーを引き受けながら、指名権を掻き集めることに専念してきたオクラホマシティ・サンダー。
今回のトレード成立により、2021~2026年にかけて合計16個のドラフト1巡目指名権を保有することになる。
今年のドラフトだけでも、1巡目指名権が3つ(自軍ロッタリー、セルティックスの16位指名権、ヒートの18位指名権)。サム・プレスティGMがこれらのアセットをどう使うのか注目だ。
参考記事:「NBA」